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タカシの外資系物語

ネクタイとスーツ2005.04.05

いつも同じネクタイ


「よし、今日はこのネクタイで行こう ! ・・・・・・ って、いつもと同じなんだけど ・・・・・・ 」


実は私、ネクタイは 30 本ぐらい持っているのですが、普段はそのうちの 5 本ぐらいしか使っていません。つまり、その 5 本のネクタイと Y シャツのバリエーションを微妙に変えることによって、日々過ごしているわけです。


みなさんもそうだと思うのですが、自分が持っているネクタイを均等に使うなんてことはあまりなくて、ほとんどの場合は偏った使い方をしているのではないかと思います。そのネクタイをしているとなぜか落ち着くだとか、仕事がうまくいくような気がするだとか、特段の理由があるわけでもないのに、何となく同じネクタイばかり使ってしまうんですよね。


私が一番よく使うのは、紺のバーバリーのネクタイなのですが、このネクタイには忘れられない思い出があります。 5 年ほど前のこと、私は九州のある地方都市に出張していました。月曜の 10 時からお客さんと会うことになっていた私は、前日の日曜日に現地入りし、準備をしていました。


「よーし、OK ! これで明日は大丈夫だ ・・・・・・ 」


打ち合わせ用の資料を書き上げた頃には、時計の針は夜中の 2 時を回っていました。


「早く寝なきゃ、おやすみ ・・・・・・ ムニュムニュ ・・・・・・ Zzzzzzzzzzzz ・・・・・・ zzzzzzzzzzzzzzz ・・・・・・ って、いかーーん ! 寝坊したぁーー ! (T-T)」


モーニングコールをセットせずに寝込んでしまった私。時計の針は 9 時半を回っています。


私はおそ松くん ( 注 ) ばりに、着替えながら、パンをくわえつつ、現地に向かいました( 注: おそ松くん兄弟は毎朝寝坊しているので、兄弟みんなでちゃぶ台を持って朝ごはんを食べながら、学校に向かって走っていくことを日課としています )。

いつものネクタイが ・・・・・・ ない !

時計の針は、9 時 55 分。何とか間に合ったようです。ホッ、よかった、よかった。ネクタイつけなきゃ ・・・・・・ あれ ? ・・・・・・ まさか ・・・・・・ な、ない ! ・・・・・・ 忘れたーーーーっ ! (T-T)なんと私は、この土壇場にきて、ネクタイを持ってこなかったことに気付いたのです。休日に現地に乗り込むケースって、この手の失敗をよくするんですよね ( 私服で現地まで行くので、忘れ物をチャックできない )。


時計の針は、 9 時 59 分。じ、時間がない ・・・・・・ 訪問先のビルの横をふと見ると、地場のデパートが、今まさに開店しようとしているところでした。私はそのデパートの入り口で先頭に陣取り ( 私以外だれも並んでいなかったのですが )、ドアが開いた瞬間に紳士服売り場のネクタイコーナーに駆け込みました。


「ハァハァ、ゼイゼイ ・・・・・・ こ、これください ! 」


「は、はぁ ? 」


店員さんもさぞかし驚いたことでしょう。開店と同時に全速力で駆け込んできて、柄を選ぶこともなく、一番前にあるネクタイを差し出す男 ・・・・・・ うーーむ、下手な恐怖映画より、よっぽど恐いですよね。で、そのときのネクタイが、この紺のバーバリーなのです。そのときも、お客さんとのミーティングには若干遅刻したものの、ほとんど問題なくこなすことができました。仕事で失敗しないというジンクスのこもったこのネクタイを、なぜだか頻繁に身に着けてしまう私。なんだか、不思議なもんです。

「スーツを着る」こだわり

私は元来、ファッションにはほとんど興味がありません。スーツはブルックス・ブラザーズというのをよく着るのですが、単に家からお店が近いので、よく行くだけのこと。ブランドものに対して、これじゃなきゃヤダとか、何かこだわりがあるわけではありません。


じゃあ、スーツなら何でもいいのか、と言われると、そういうわけでもありません。ファッションとしてのこだわりはないのですが、「スーツを着る」ということについては、こだわりを持っています。それはどういうことなのでしょうか ?


最近は、日系企業においても「カジュアル・フライデー」なんてのが定着してきて、カジュアルな服装で仕事をするケースが増えてきました。外資系企業では、その傾向はもっと進んでいて、お客様と会う予定がなければ、基本的には毎日カジュアルな格好で会社に来てもいいことになっています。でも私は、土日以外はスーツを着て会社に行きます。理由は以下の通り。


( 1 ) いつお客様に会うかわからないから


( 2 ) スーツを着ていた方が、仕事がはかどるから


( 3 ) スーツが好きだから


と、まぁ、理由はいろいろあるのですが、要は仕事をする上では、スーツを着ているほうが都合のいいというのが、一番の理由です。暑けりゃ脱げるし、寒けりゃ羽織れるし、ポケットもたくさんついていて、こんな便利ものはありません。「夏は暑いだろ」という人がいますが、夏は何を着ていても暑いわけで、それはスーツのせいではありません。


前職の外資系企業では、プレゼンテーション講習の一環として、「スーツのうまい着こなし方」なんてのも教えてくれました。まるで男性雑誌の特集みたいなのですが、その中身はそれなりに実践的。人と会うときにはポケットに何も入れない ( ポケットが無意味にふくらんでいる人は、相手に信用されないから ) とか、プロジェクターを使ってプレゼンテーションする場合にはスーツのボタンを閉じる ( 影になって見えなくなる可能性を少しでも減らすため ) とか、当たり前のようですが、それなりに納得できる内容だったような気がします。

「見た目」も重要

また、私は「見た目」というのも、仕事をする上で非常に重要な要素なのではないかと思っています。スーツを着ていればそれなりに信用できるような気がする一方で、ネクタイをしていない人は、何となく信用できないような気がします。「そんなの関係ないよ」と言う人もいるでしょう。確かに、スーツを着ているからと言って、その人が信用できるとか、仕事ができるかどうかはわかりません。そんなもの、実際に付き合ってみないとわからないのは当たり前なのですが、でも、第一印象というのも重要だと思います。


例えば、今や「時の人」となったライブドアのホリエモンこと堀江社長。彼を支持する人がいる一方で、何となくうさんくさいと感じる人も多い一番の理由は、スーツを着ていない、ネクタイをしていないことが大きな要因ではないかと思うのです。ホリエモンいわく、「服で仕事をするわけじゃない」なのでしょうが、私に言わせれば、無理に第一印象のイメージを下げることもないだろうに、という気がします。楽天の三木谷社長やソフトバンクの孫社長と並んでTVに映ると、やっぱりスーツを着ているほうが信用できるし、カッコよく見えます。みなさんも、そう思いませんかね。


中途の採用面接なんかでも、「服装は自由」などと書いてあると、本当にカジュアルな格好で来る人がたまにいるのですが、それもいかがなもんでしょうかね。ビジネス生活の大半はスーツを着て過ごすわけで、自分がスーツを着た様(さま)を人事にアピールせずして、どうするつもりなのでしょう。想像してみればわかりますが、スーツを着てきた人と、2人並んで面接になったら ・・・・・・ 結果は目に見えていますね。「服装は、是非カジュアルな格好で」と書いてあれば、そこにはまた別の意図がある(求人企業がその人のセンスを見たい、とか)かもしれないので、カジュアルでもいいかもしれませんが、「服装は自由」ならば、スーツを着ていく方が絶対に無難だと思います。


「よし、今日はこのネクタイで行こう ! ・・・・・・ って、 2 日前と同じなんだけど ・・・・・・ あと、オフ用のネクタイも持ってかなきゃ ・・・・・・ 」


今日の夕食は、うちの奥さんとイタリアンを食べに行くことになっています。奥さんとの食事には、お気に入りのピンクのいちご柄のネクタイをするのが恒例になっています。ネクタイ 1 つ変えるだけ出で、 ON と OFF が切り分けられるなんて、やっぱりスーツはスグレものだと思いませんかね、みなさん !

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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