グローバル転職NAVI

キービジュアル キービジュアル

タカシの外資系物語

音声データで、町に出よう !2005.03.15

ロバートは何を聞いているのか ?

「うーーむぅ ・・・・・・ この英文はわかりにくいにゃ ・・・・・・ トホホ ・・・・・・ 」


外資系企業に勤務している以上、ある程度は仕方ないとはいうものの、やっぱり英語を読むのは今でも苦痛です。さすがに、単語そのものの意味がわからない ・・・・・・ なんてことはほとんどないのですが、日本語を読むようにスムーズにはいかないのも事実でして、 E メール 1 つ読むのもそれなりに時間がかかってしまいます。「あーーあ、だれかゆっくりと、この英文読み上げてくれないかなぁ ・・・・・・」


そんなある日のこと、社内会議で LA オフィスのロバートと同席することがありました。そのロバート、休憩時間になると耳にイヤホンをつけて、何かを聞いています。「何を聞いているんだろ ? 」 私はその光景を、少し不思議に感じました。というのも、外国人は日本人のように、休憩時間や通勤中にイヤホンをつけてウォークマンを聞く人が、あまりいないような印象を持っていたからです。確かに、欧米でもウォークマンや iPod などの携帯音楽メディアは一般的です。しかし日本のように、電車内などでだれもかれもがイヤホンをつけて、自分一人の世界を楽しむような人はほとんどいません。


私は、これは文化の違いだと思っています。日本はなんだかんだ言って、安全が確保された国です。ですから、自分の周囲で何が起こっているのか、全く聞こえない・わからないような環境でも、何事もなく生きていくことができるのです。一方、欧米ではそうはいきません。そもそも電車内をはじめとする社会全体に、様々な考え方を持った複数の人種が混在しています。いつ、どんな「いちゃもん」をふっかけられるかもしれません。そんな状況でイヤホンなどつけて、自らの手で外界と遮断するような環境を作ってしまうと、知らないうちに自分が悪者にされてしまうリスクがあるのです。

Eメールを 聞く ?

さて、話を戻しましょう。外国人にしては珍しく、休憩時間中にイヤホンをつけて何やら聞いているロバート。見ると、イヤホンの先には IC レコーダーがついていました。


私 「ロバート、何を聞いているんだい ? 録音した会議の内容を聞いているの ? 」


ロバート 「いや、違うよ。 E メールをチェックしてるんだよ」


私 「 E メール ? なんじゃそりゃ ・・・・・・ 『 E メールを聞く』って、どういうこと ? 」


ロバート 「文書読み上げソフト ( Text Reading Software ) を使っているんだよ。文書をダウンロードしたら、それを自動的に読み上げてくれるんだ。すべての E メールを自分の目で読んでいると、時間がかかって仕方ないからね ・・・・・・ 」


こ、これだ ! 私はロバートとの会話が終わるやいなや、近くの電気量販店に向かっていました。私が探していたのは、まさにこれだったのです。


「文書読み上げソフトって、ありますか ? 」

オススメ ! 文書読み上げソフト

結局、最新の IC レコーダーと抱き合わせで買わされちゃったよ、ブツブツ ・・・・・・ もちろん、文書読み上げソフト単品でも売っていたのですが、コストパフォーマンスがかなり悪いのです。手持ちの IC レコーダーも古くなってきたことだし、ちょっと高めでしたが新品の IC レコーダーを買うことにしました(まんまと電気屋の策略にハマるタカシ ・・・・・・ )。


早速、文書読み上げソフトを試してみる私。


「どれどれ ・・・・・・ 文書を指定して、それを音声データに変換して、と ・・・・・・ お!聞こえてきたぞ ! ・・・・・・ な、なんて聞き取りやすいんだ ・・・・・・ 感動でごじゃるーーーーーーーーーーーーーーー(T-T)」


もう、十分すぎるぐらい使えます。英語の文書を読ませるときは、標準だと少し速く感じるのですが、最新の IC レコーダーですとスピード調節ができるので、ややゆっくりめにすると、ほぼ完璧に聞き取れます。逆に、日本語の文書を読ませるときは、かなり高速にしても聞き取ることができます。いやぁー、ホントに買ってよかったぁ ・・・・・・


実は私、 IC レコーダーがらみのソフトでは、過去に苦い経験をしています。それは、前回 IC レコーダーを買ったときに、抱き合わせ ( それにしても、抱き合わせ販売に弱いタカシ ・・・・・・ ) で買わされた「音声認識ソフト」。これは、 IC レコーダーに録音した音声を、自動的に文書に書きおこしてくれるという画期的なソフトなのですが、これがまぁ、使える場面がかなり限られたというか、はっきり言うと使えないソフトだったのです。


私の思惑としては、「このソフトがあれば、会議の議事録作りが格段に楽になるぞ!」というものだったのですが、そうは問屋が卸しませんでした。確かに、一人の人が流暢にハッキリと話している分にはそれなりに正しい認識をして文章におこしてくれるのですが、少しでも口ごもったり、複数の人が話し出したりすると、とたんに認識が破綻してしまうのです。


「 ・・・・・・ 今回の営業目標については、( ここから話し手が口ごもり、複数の人が一度に話し始める ) 得ええええ、こりやまやどかし、πとするちり ・・・・・・ 」


πって、あんた ・・・・・・ いったい、何語やねん ・・・・・・ ということで、このソフトは講義とかスピーチなどを文書におこすには良かったのですが、普通の会議で使うには、かなり難があったわけです。そもそも、外資系企業の会議って、いろんな人がかなり活発に発言しますんで ・・・・・・


でも、よくよく考えてみると、それも仕方ないことです。音声認識ソフトは、非常に曖昧な「会話」を元データとするのに対して、文書読み上げソフトの方は、完成された「文書」を元データとしています。インプットがしっかりしている分、アウトプットも明確なものになるのは当然のことなのです。

オフィスを出て、町に出よう !

さてさて、このソフトを買って以来、私はすっかり、ロバートよろしく「イヤホン派」になってしまいました。 E メールや文書資料を音声データに変換し、耳から聞いて認識しています。特に英語のデータはヒアリングの練習にもなり、まさに一石二鳥。何よりも以前と変わったのは、机や PC にしがみついて仕事をする必要がなくなったということです。文書を音声データに変換しさえすれば、歩きながらでも内容を聞くことができます。みなさんも、文書読み上げソフトと IC レコーダーを使って、効率的でメリハリのある仕事のやり方にトライされてはいかがでしょうかね。


さてと、今日はポカポカといい天気。気分転換に、音声データを引き連れて、近くの公園でも散歩してみましょう !


オフィスを出た私は、近くの公園のベンチに腰掛けて、イヤホンから流れる「 Eメール」を聞いていました。


( メール 1 ) 
“ Please save Friday at 1:00pm Sydney time for the 2005 Business Strategy Practice call. ”


「金曜日の 1 時に電話会議ね、っと。メモ、メモ ・・・・・・ それはそうと、 Sydney time って、東京と時差あるんだっけ ? ・・・・・・ ま、いいや」


I look forward to having you on the call,


「はいはい、オレも楽しみしてるよ、っと」


( メール 2 ) 
Mail in excess of 2MB cannot be received.


「だれか、2 メガ超えるメール送ってきたな ・・・・・・ しょうがねぇなぁ ・・・・・・ 」


( メール 3 ) 
Your password will expire in 14 days.


「おっと、パスワード変えなきゃな ・・・・・・ それにしても、直接仕事に関係ない、この手のメールって多いんだよなぁ ・・・・・・ 」


( メール 4 ) 
This week, XX consulting announced our third quarter performance results…


「決算発表か ・・・・・・ 今はいいや、これは ・・・・・・ あとで、ちゃんと文書で見よ、っと ・・・・・・ 」


それにしても、ホントにいい天気です。思わず、まぶたが閉じて、うつらうつら ・・・・・・ こっくりこっくり ・・・・・・ Zzzzzzzzzzzz ・・・・・・


・・・・・・ って、いかーーーーん!寝てもーたーー。これじゃ、単に仕事サボっとるだけやんけーーー。あーーあ、どこまで聞いたかも忘れたし、また最初から聞き直しだぁ ・・・・・・ (T-T)


くれぐれも、みなさんはこうならないよう、文書読み上げソフトを使って音声データを聞くときには、眠気をぶっ飛ばすぐらいの大音量で聞くことをお奨めします ・・・・・・ トホホ ・・・・・・

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

外資・グローバル企業の求人1万件以上。今すぐ検索!

この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

ご意見・ご感想フォーム

合わせて読みたい

---