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タカシの外資系物語

コンピュータ嫌いのあなたへ2002.10.11

私が大学を卒業して最初に就職したのは銀行でした。当時は学生優位の、いわゆる「超売り手市場」でして、私も 10 以上の企業から内定をもらい、「はて、一体どの企業に入ろうかな … 」などと頭を悩ましていたことを覚えています。


私は文系だったこともあり、できるだけ「テクノロジー」などとは縁のない会社に入ろうと決めていました。当時の私の頭にあったのは、銀行などの金融機関や商社。メーカーに入ると、どうしても製品の技術を理解しなければならないので面倒だ、という非常に浅はかな考えを持っていました。


内定企業の中には、いわゆる「ソフトウェア」や「システム開発」をメインビジネスとした企業も含まれていました。それらのほとんどは、現在飛ぶ鳥を落とす勢いで発展している企業です。が、当時の私には「シ、システムなんて、コンピュータなんて、とんでもない ! 」ということで、早々に検討枠からはずしてしまいました。


さて、銀行に入社後、最初の配属先が決定される日が来ました。同期で入社したみんなも、朝からソワソワして落ち着きません。


「トレーディング部門に行きたいなぁ。システムは絶対にイヤだよ」


「システム部に配属されたら、会社辞めるわ」


私も内心は、「システム部だけは避けたいなぁ…」と祈っていました。


配属は、研修ルーム横の小部屋で、個別に言い渡されました。私のひとつ前のマリさんが配属を言い渡されたようです。


「営業開発部だったわ。なんかよくわからないけど、システム部じゃなくて良かった ……」


営業開発部 …… 花形です。「う、うらやましい ……」次はいよいよ私の番です。


( 私 ) 「し、失礼します !! 」


(人事課長) 「タカシくんだね。君は、システム部で頑張ってもらおう ……」


がーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん ! よりによって、システム部とは …… 完全にやる気なくした。明日からどうしよう ……


早いもので、それから 11 年以上の月日が流れています。現在の私の職業は、外資系コンサルティング・ファームの IT コンサルタントです。システム部で覚えた IT スキルのおかげで、銀行から転職していった同期の連中と比べて、かなりの好条件で転職できたのも事実です。さて、私はいったいどのようにして「システム嫌い」を克服したのでしょうか ?


実は正確に言うと、私は今でもシステムそのものはあまり好きではありません。プログラミングはそれほど得意ではないですし、 PC だって正直言って、よくわかりません。 Windows の「コントロールパネル」のフォルダを開けると目が回りますし、Microsoft-Office で何か失敗すると出てくる「イルカくん」( 正式名称は知りませんが ) も大嫌いです ( イルカくん、ごめんなさい …… )


しかし、嫌いだからといって、 PC を使わずに仕事をすることができるでしょうか。答えは「ノー」です。個人がワードやパワーポイントで文書を作ることから、企業の決算処理・在庫管理・販売管理にいたるまで、コンピュータを使わずに済む仕事は、ひとつもありません。


仮に何でもできるスーパーマンがいて、その人がいれば PC に頼らなくても人手でできるというなら、私は迷わずその人に「弟子入り」したに違いないでしょう。でもそんな人は世の中にいないわけですから、ガタガタ言わずに PC やコンピュータ・システムに慣れ親しんだほうがいいに決まっているのです。


このように、私は半ば「諦めの境地」でシステムを受け入れることに決めました。それから 10 年以上の月日が流れていますが、私の予想をはるかに上回るスピードで、仕事の中にコンピュータが入り込んできました。もはや、消極的な取組みでは、時代に取り残されてしまいかねません。ですから、この 5 年ほど、私は努めて積極的にコンピュータ・システムや PC スキルの向上に取り組むことにしました。専門学校にも通いましたし、 E ラーニングもやりました。プライベートで使っている PC も、思い起こせば、この 10 年でちょうど 10 台買い換えたことになります。


「私はシステムが嫌いだ !」という人がよくいます。私は、システムが嫌いだという人は、要するに仕事が嫌いなのだと思います。仕事が好きならば、面倒な部分をシステムによって効率化し、単位時間あたりの付加価値を高めようとしてしかるべきでしょう。


また、「システムが苦手だから、嫌いだ !」という人もいます。そういう人は、ハッキリ言ってなまけ者なだけです。最近は非常にわかりやすいトレーニング教材が売り出されています。一度じっくりと腰をすえて、コンピュータに取り組まれてはいかがでしょうか。


外資系企業とのつながりで言えば、コンピュータは「命」です。 PC のスキルがなければ、外資系では働けません。言い換えれば、日本において、 PC を使わずに仕事ができる外資系企業は、1社もありません。ですから、外資系企業を志望される方でコンピュータが苦手な方は、気合を入れて勉強しなければなりません。


"Hey ! What is the most important business tool for you ?"( 「ねぇ、君にとって一番大事な商売道具は何だい ?」 )


すでにほとんどの人が、 "It's PC !" と答える時代がやってきているのです。

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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