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タカシの外資系物語

通勤電車、飛ぶ ?! ( アメリカ出張 その 2 )2002.09.20

前回の続き )サンフランシスコ経由でアトランタへ入る途中、乗り継ぎのデルタ機に乗り込もうとした私は「手荷物検査」のために機内に入る直前で呼び止められました。


…… しょうがないなぁ …… と口では文句を言っていますが、顔は微笑んでいます。というのも、こういう状況で露骨にイヤな顔をすると私の経験から判断して、かえって時間がかかるのです。ですから「笑いながら怒っている」というなんとも気持ち悪い様相で、検査員のそばに近付いていきました。


( 検査員 ) "Open all the bags, put off the watch and shoes ..."


( 私 ) "OK, OK..."


「カバンを開けろ ! 時計はずせ !」って、もうちょっと言い方あるんじゃないの ?! ( でも顔は笑っている )


( 私 ) "OK, bags and watch... shoe..." (「え ? シューズ ?」)


( 検査員 ) "Put your shoes on the desk !"


……く、くつ脱いで机の上に置け ! って、あんた …… さすがの私も少しまゆをひそめました。


( 私 ) "...shoes on the desk, you said... It's OK?"


( 検査員 ) "Hurry up"(「早くしろ」)


ブチッ ! ( 切れた音 )…… もうちょっとマシな言い方できんのかぁー ! と心で叫びましたが、顔は笑ったままにしていました。( 根っからの日本人、タカシ …… )


検査員はしばらくの間、私のカバンを物色していました。「おいおい、ちゃんとたたんで入れろよ、コノヤロー ……」


( 検査員 ) "OK"


やっと終わったようです。


( 私 ) "Oh, Thank you!"


って、一体何がサンキューなのかわかりませんが、なんとか無罪放免で「釈放」されたようです。


「まったく …… 検査が重要なことはわかるけど、あの態度はないよなぁ …… ブツブツ …… 」


機内に向かうデッキの中で、カバンのファスナーを閉めながらブツブツ言っていました。「…… と、あれ ? ファスナーがしまらんぞ ……」


ガーーーーーーン ! あの怪力検査員にカバンのファスナーを壊されたようです。 T、TUMI のカバンがぁぁぁぁ……


出発まであと 5 分。機内はほとんどの人が席に着いているか、席の横の通路で荷物を整理しています。私の席はかなり後ろの方なのですが、そもそも通路が人であふれかえっているため、席に行きたくても身動きひとつできません。


「まるで通勤ラッシュじゃねぇか ……」


つり革のひとつでもぶら下がっていれば、「おれは立ってるよ」と言いたいところですが、そうもいきません。私は意を決して、自分の座席に向かうことにしました。


( 私 ) "Excuse me, Excuse me..."(「すみません、通してください」)


こういうときに、"Sorry" を使ってはいけないと、高校のときに習いました。自分に非がないときに "Sorry" を使うと、相手から責められるとのこと。


( 私 ) "Excuse me..."


( 通路にあふれている人 )「Ow ! ばか野郎 !」(注 : あまりに下品なことばなので、最初から日本語に訳しておきます。… ま、教訓としては、気が立っている人には、何を言おうが通用しないということですな ……)


「ふー、やっと着いた」


自分の座席にたどり着いてタメ息。そりゃそうです。満員電車の 1 両目から 3 両目ぐらいまで歩いたようなものなのですから。


私は荷物を足元に置いて、座席に座りました。しばらくすると、急激な睡魔が襲ってきました。


「おやすみなさーい、むにゅむにゅ ……」


…… 5 分ほどたったでしょうか。スチュワーデスが何やら私に話しかけています。


( スチュワーデス ) "Would you put your bag into the compartment ?" (「カバンを荷物入れにお入れしましょうか ?」)


( 私 )「ん ? あぁ …… OK, OK, Please...」


……って、ちょっと待ったぁぁぁぁぁ ! バラバラガッシャーーーンン……


かばんのファスナー、こわれてるんだった ……


何はともあれ、私の乗り込んだ「通勤電車」は、荷物の中身を通路に散乱したまま、アトランタに向かって飛び立ちましたとさ …… トホホ ……

 

( 次回続く )

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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