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タカシの外資系物語

e ラーニングの効果2001.06.08

最近「e ラーニング」が流行っています。「e ラーニング」というのは、Web 上で教育・研修を行うサービスのことで、要は PC 相手に勉強する自習教材みたいなものです。


ワードやエクセルなどの IT 関連ソフトの研修では、いくら紙のテキストを読んだところで、ほとんど実践では役に立たないでしょう。一方、e ラーニングを利用して、実際に PC 上でソフトを使いながら勉強すれば、能率も上がるってものです。


また、人間の講師の場合、一度に受講できる生徒の数はおのずと限られてきます。e ラーニングならば、いつでもどこでも、Web にアクセスできる環境さえあれば、勉強することができます。


さて、e ラーニングの波は、とうとう我が社にもやって来ました。ある日人事部から送りつけられてきたメールには、このように書いてありました。


「Our Training team provides "e-technology learning" on Web site. You MUST pass all the exams by the end of June. If you cannot do it, you may be so limited in evaluation ...」( 研修チームでは、"e ビジネス技術" の研修を Web 上で実施することになりました。参加者は、6 月末までに、すべての試験に合格しなければなりません。もし期限内に合格しなかった場合、年度末評価に影響が出るかもしれません … )


さあ大変です。外資系企業が「年度末評価に影響が出るかもしれません」と言う場合、ほぼ 100% その通りだと思って間違いないのです。つまり、この e ラーニング試験に合格しなければ、ボーナスが出なくても文句が言えない状況になるかもしれません。


以前、私はこのコラムの中で「会社の決められた研修に出るのはあまり好きではない」と書いたことがありました。しかし、ボーナスがかかっているとなると話は別です。早速その週末から、私は「e ラーニング」することに決めました。


我が社の e ラーニング研修は、大きく 5 部に分かれていました。各部は「Lesson ( 学習 )」と「Exam ( テスト )」から成り、100 ページぐらいのテキストを読んで、その後テストにチャレンジします。テストは全部で 30 問程度。80% 以上正解で合格です。私は 100 ページのテキストをプリントアウトしたい衝動にかられながら、なんとか Web 上で「Lesson」を終了しました。( 注 : 私がどうしてテキストをプリントアウトしなかったかというと、e ラーニングというのは画面上でおこなってこそ値打ちがあるのだ ! という思いこみというか、くだらない意地のせいです。)


さて次はテストです。テストは各問 4 択で、終了したら即座に結果がわかります。「70% です ! 残念 …」不合格の場合、また最初の問題からやり直しです。これはもう、勉強していると言うよりも、忍耐力との勝負です。


「ハァハァ …」。4 回目のテストでやっと合格しました。さすがに 4 回もやると、すべての問題を覚えています。そして、私は思ったのです。「な~るほど。そういうことなのね !」。


e ラーニングというのは、繰り返し繰り返し勉強することで、知識の定着をはかるという点で、非常に優れた効果があるのです。ぜひみなさんも、e ラーニングをお試しあれ !

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

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