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タカシの外資系物語

ミーティングでどこに座るか2001.02.09

日本にはいわゆる " 上座 " という位置があります。上座には、一般家庭なら世帯主であるお父さん、会社なら部長さんが座るのが通常でしょう。


一方、欧米には、基本的にそのような位置はありません。会議室に早くきた人から、自分の好きな位置に座っていきます。お客さまであろうがなんだろうが、そんなことはお構いなしです。前からドンドン席は埋まって行くのです。


しかし、日本企業のお客さまの場合は、少しやっかいなことが起こります。日本企業の場合には、たいていの場合、一番偉い人は最後にやってきます。外資系方式で席を埋めていくと、大事な部長さんの席が、一番うしろということになりかねません。そのようなことにならないように、私はミーティングの 15 分前には部屋に行き、先方の部長さん用の席を最前列に確保するようにしておきます。


これは先日のミーティングでのこと。私はいつものように、会議室の特等席にノートを置いて、別室で会議の準備をしていました。


「ほっ。何とか間に合いそうだな」


会議の資料を持って会議室に入った私は、ガク然としました。お客さまである部長さんが座る席がなくて困っているのです。私が " 予約 " しておいた席には、私の部下の David が座っているではありませんか……。


「おい、David、そこは部長さんの席なんだよ。もっとうしろに座るんだよ」


「だって空いてたよ」


「オレのノートがあったろ ! はやくうしろへ行って !」


「ちぇっ !」


「部長、部長、こちらにおかけになってください、どうぞ !」


ほっ、何とか全員、席につけたようです。しかし、しかしです。私の席がない。


ガ-ン!


このようなことは日常茶飯事です。でも私は、日本でビジネスをおこなう上での基本スタイルを、これからも外国人の同僚や部下に伝えていきたいと考えています。確かに外資系企業流のやりかたには、多くの優れた点がありますが、日本の伝統的な営業スタイルにも、見習うべき点が多いと考えています。今後の日本社会の中で生き残っていける企業とは、外資系企業の優れた点を導入しながらも、日本的な経営のできる企業に他ならないと思います。それが実現できるまでは、会議で足が棒になろうとも、がんばっていきたいと思っています。

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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