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タカシの外資系物語

ホームパーティーと慰安旅行の違い2000.07.14

私の会社では、半年に一度程度、ボスの家でホームパーティーが開かれます。これは日本企業における「慰安旅行」にあたると思います。両者の目的は同じで、「社員の労をねぎらう」ということです。しかしその内容は、まったく違うのです。


外資系企業で、経営者層が部下を自宅に招く場合、主催者であるボス自らがいろいろなことを企画します。料理や部屋の飾りつけはもちろんのこと、余興として実施される「ビンゴ」の商品の買い出しにいたるまで、すべてボス自身が動いて準備するのです。主役は、もっとも下位レベルにいるスタッフたちです。「自分のビジネスがうまくいっているのは、みんなのおかげなんだよ。ありがとう ! 」ということが、身をもって伝わります。


一方、日本企業の慰安旅行は下位レベルのスタッフ、とくに若い社員たちに過大な負担をかけます。私が勤めていた銀行の、ある部署における慰安旅行は、私にとって「恐怖のイベント」以外の何ものでもありませんでした。バスの中でのおつまみの調達から、余興の出し物の練習まで、本来「労をねぎらう」べき対象のスタッフが、残業に残業を重ね、準備していたのです。確かに部長さんは乾杯のときに、決まってこういいます。「みなさんのおかげで、今年も優れた業績をあげることができました。本当にありがとう ! 」


でも、部長が慰安旅行の企画自体に何も関与していないことは、全員が理解しています。これでは「この人についていこう。この人のために頑張ろう」という気持ちにはなれません。上座でふんぞり返っていては、部下には何も伝わらないのです。このような行事を繰り返していても、強い団結力は生まれないのではないでしょうか。


さて、私は一応マネージャーという管理的立場なので、ボスから「何か料理をつくって、スタッフにごちそうするように」という指示を受けました。同じような指示を受けたマネージャーは 6 人。私はちらし寿司をつくりました。わりと好評です。「タカシ、料理うまいじゃないか !」。実は、ちらし寿司の素をご飯に混ぜただけなのです ……。大事なことは、部下をねぎらう気持ちですので、ここはご勘弁を。

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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