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タカシの外資系物語

緊張しないために2000.06.16

先日、ある重要顧客の役員に対して、プレゼンテーションする機会がありました。非常に大きな案件がとれるか、とれないか、それはこのプレゼンテーションの内容いかんにかかっていました。発表者は、私と私の部下のスティーブ。私は朝から、少しばかり緊張していたようです。状況はスティーブも同じなのですが、彼はわりと平然としていました。


発表場所は、先方の常務室。私とスティーブは、常務室の前で、お呼びがかかるのを待っていたのです。するとスティーブがこんなことをいい出したのです。「タカシ、最近お気に入りのアーティストは何だい ? 」 。何もこんなときに。私は「あとで……」といいかけて、「サンタナ」。「Oh ! Great ! サンタナはオレも大好きだよ」。その後、彼はプレゼンテーションの直前まで、サンタナの話をしていました。私もそれにつられていろいろと話した結果、非常にリラックスして発表することができたのです。


日本では緊張をほぐすために、「人」という字を 3 回書いて飲み込んだりします。これを外国人の同僚に話すと、「そんなことより、普段どおりにリラックスするように心がけるべきだよ。いつも通りに。普段、「人」という字を飲み込んだりするかい ? いつもと違うことをするから、余計緊張するんだ」


日本人から見ると、外国人はあまり緊張しないように見えます。でも、そこはやはり人間です。われわれ日本人が緊張する場面では、彼らも緊張しています。しかし彼らのほうが、緊張のほぐし方がうまいような気がします。うまくいえないのですが、日常生活から緊張する場面 ( 場所 ) への移行がスムーズなのです。一方、日本人にとっては、緊張する場面は「ハレ」舞台なのであって、日常とはまったく異なる空間です。オリンピックなどで、日本人が実力を出しきれないのは、このような考え方の違いにあるのではないでしょうか。


プレゼンテーションのあと、スティーブに聞いてみると、彼もかなり緊張していたようです。「あのときタカシが“サンタナ”っていってくれて助かったよ。昨日の夜も、サンタナ聞いていたんだ」。今度は「モーニング娘。」って答えてやろうと思っています。

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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