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外資系転職体験談CASE.1:外資系IT関連企業への転職2014.05.01

外資系への転職は国内企業へのそれとは違い、企業研究、選考のプロセス、条件の交渉、そして入社後の環境など、初めての人にとっては不安なことも多いかもしれません。

もちろんインターネットで検索すれば得たい情報はなんとなく手に入るものの、今ひとつ説得力のない”一般データ”でしかないこともしばしば。「もっと生の情報を知りたい」と感じている方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、実際に国内企業から外資系企業へ転職したビジネスパーソンを直接取材。リアルな体験を元に、インタビュー形式で外資系転職の肝要をお伝えしたいと思います。

今回の転職体験者:K.Mさん(国内WEB広告代理店 → 外資IT企業 / 営業)

― Kさんは国内WEB広告代理店に新卒で入社され、その後外資系へ転職されたとのことですが、Kさんが転職を考えたきっかけはなんだったのでしょうか?

Kさん(以下、K ):
前の会社には丸4年勤めたのですが、その職場や仕事に不満があったというよりは、年齢的にも十分若いですし、単純に違った環境や仕事を経験したいと思ったことが理由です。

― どうやって転職先を探しましたか?また採用までの流れはおおまかにどのようなものだったのでしょうか?

K:
転職エージェントを使いました。何社か登録したのですが、各社とやりとりしたり面談する時間があまりなかったので、最初に面談した会社で最後までお世話になりました。

最初に20~30社ほど求人情報を紹介・説明してもらって、そこから気になった企業へエントリーしていきました。そこで気になった会社は4つか5つだったのですが、そこからエージェントと相談しながらさらに絞っていきました。

1次面接へは3社進めたのですが、1社はそこで選考から落ち、1社はやはり考え直してお断りしました。残った1社が採用をいただいた会社です。

選考は面接が殆どで、試験のようなものはなく、人事面接、部長面接を通過し、さらに部長面接をもう一度行い、最後に実際に一緒に働く実務担当者とも話をさせていただき、そこへ入社の意志を固めました。最終的には人事からのオファー面談があり、正式決定したような形でした。

転職の決め手はやはり待遇

― 転職活動で大変だったことはどんなことでしたか?またそれに対してどのような対処をされたのでしょうか?

K:
一番は時間がなかったことですね。もちろん前職の仕事をこなしながら、隙間時間で転職活動をしなければなりませんでしたので。レジュメの作成なども腰を落ち着けて書く時間が取れず、掘り下げて書くことができなかったので、ラフを作成して一度エージェントさんに添削してもらい、さらに修正してまた見てもらい…といったサポートもあってなんとか書き上げることができました。英語で作成するレジュメも、知り合いの方にテンプレートになるようなものを見せてもらうなどして、できるだけ効率良く作成しなければならない状況でした。

ですので、そういったテンプレートなどを上手く活用することと、あと面談を減らす交渉をしましたね。当初5人の方と1コマずつ、合計5コマの面談の打診を受けたのですが、さすがに厳しかったので、2人、2人、1人の3コマに減らしてもらいました。どうしようもないときはお休みをもらうしかありませんでしたが(苦笑

― 転職エージェントを利用してみてよかった点はありましたか?

K:
日程調整の手間を省いてくれることや、年収交渉もしてくれること、
また先程も言いましたが、履歴書を見てくれるのは助かりました。
あとやはりエージェントさんなので、企業ごとに選考内容や傾向を把握しているので、「面接ではこういうことを聞かれる」など、具体的な対策になるようなアドバイスをもらえました。1次、2次進むごとにエージェントを通してフィードバックをもらえるので、採用側と転職者側の認識のズレがないか確認することができ、スムーズに選考を進めることができたように思います。

― その会社への転職を決めた理由や、決め手はなんだったのでしょうか?

K:
やはり給与や退職金、ストック・オプションなどの待遇に満足したというのが1つあります。給与で言えば、営業なのでもちろん出来高の部分もありますが、ベースの給与で言っても20%ほど前職よりはアップしました。

また規模も大きな会社なので、そういった職場環境にも興味がありましたし、あとやはり「この人達と働きたい」と思えたことも大きいです。人当たりもよくて仕事もできる。自分の目指す方向性に近い人が多くいる印象を受けました。

成果主義と求められる英語力へのプレッシャー

― 転職してよかったと思うこと、逆に辛い、難しいと感じることがあれば教えて下さい。

K:
よかったと思うことは、特に働きやすさの面ですね。
部分的に在宅勤務が可能な制度があったり、会社でも自分の席が決められていないので、どこにいて仕事をしてもいいんですね。そういう意味では自分のペースで、集中できる環境で仕事をすることができます。もちろん会議もオンラインで参加することもできるので、どこにいても可能です。

また個人的には外国人と仕事ができることにやりがいを感じています。
価値観の違う人とのコミュニケーションはそれだけでも刺激になりますし、ビジネス領域がグローバルなので、スケールのある仕事をしているという実感がモチベーションにつながります。

辛いというか、やはり多少なりともストレスに感じることは、成果を出さなければ居場所がなくなるという危機感が常にあることです。
周囲の様子を見ていても、上司が入れ替わったり、人材の出入りが激しいので、明日は我が身という感覚があります。

あとは英語力がしっかり追いついていかないと仕事の成果が出にくくなるので、プレッシャーにはなっています。

それからこれは自分の話ではないのですが、本国との電話会議が多いポジションの人は、時間が不規則になったり、結果的に長時間の勤務になったりと大変な時があるようです。

― 英語力が足りなくて苦労していることは例えばどんなことでしょうか?

K:
メールでの読み書きは時間もありますし対応は問題ないのですが、やはり資料の作成やプレゼンテーションなどでしょうか。専門用語や、資料の書き方の作法のようなものは実際の現物を通して学ぶしかないので、社内のメールやドキュメントを参考にして勉強しています。
あと本国の社内ツールをローカライズするプロジェクトがあるのですが、そこでは本国の担当者へ細かい仕様の意図を伝える英語力が必要で、非常に責任もありますし、対応に苦労しています。

― ありがとうございます。それでは最後になりますが、Kさんならどんな人に外資への転職を勧めますか?

K:
1つにはやはり英語に抵抗がないことですね。企業にもよるかとは思いますが、メールや社内文書などで英語に触れる機会がほとんどなので、単純に「英語が好き」というのがあると強いのではと思います。

また結果主義に適応するためには、何事があっても結果に対して自分が責任を持たなければならないので、時にはハードな交渉が必要になります。ですから、自己主張が得意な人は向いているのではないかと思います。

― ありがとうございました。

*******
いかがでしたでしょうか。外資系ならではの刺激的な職場環境・収入面での満足がある一方で、結果を求められることや英語の面で苦労する部分もあるようです。
また時間がない中での転職活動を強いられるケースは、少なくないように思います。みなさんも参考にしてみてはいかがでしょうか。

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