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ベトナムで働くには?~ベトナムのお役立ち就労情報&生活情報~2014.04.16

東南アジアの国々の中でも近年目覚ましい発展を遂げているベトナム。ハノイやホーチミンなど主要都市を中心に、旅行などで訪れたことがある方も多いのではないでしょうか。ベトナム人の国民性はフレンドリーで朗らか、また勤勉であると言われており、東南アジア方面で働きたいと考えている人にとっては、暮らしやすく働きやすい国と言えるかもしれません。

 

そこで今回は、ベトナムに就労する際の基本情報や豆知識、生活情報などをまとめてご紹介します。

ベトナムの基本情報

国名: ベトナム社会主義共和国 Socialist Republic of Viet Nam
首都: ハノイ
面積: 331,689平方キロメートル(日本の九州を除いたくらいの大きさ)
人口: 8,877万人(ハノイ644万9,000人、ホーチミン712万3,000人)(2013年)
公用語:ベトナム語(その他、少数民族語)
通貨: ベトナム ドン (VND)
宗教: 仏教(約8割)(その他、カトリック、カオダイ教、ホアハオ教)
気候: 熱帯に属するが、南北でかなり気候の差がある。
北部(ハノイ・山岳地帯サパ)→
 夏に雨が多い。四季があり、1~3月は日本の晩秋くらいの気温。山岳地方は0度を下回ることも。
中部(フエ・ダナン)→
 9~12月が雨季、2月~6月が乾季だが、一年を通して、高温多湿で雨が多い。5月~9月頃は最低気温が20度を下回ることもあり長袖が必要。
南部(ホーチミン)→
 一年中常夏で5~10月が雨季、11月~3月が乾季。雨季も雨が一日中降り続くというよりは一日の内にスコールが何度かある。4月5月が最も暑く、平均気温が35℃にも上る。

 

ベトナムは南北に細長い国のため、行く場所によってかなり気候が異なります。熱帯地域のホーチミンとはいえ、建物内は冷房などが強いのでどの地域に行っても長袖は必要です。

 

経済の中心のホーチミンでは高層ビルが立ち並び、政治の中心であるハノイはホーチミンほど発展は進んでいません。ただし、ホーチミンにも地下鉄や高架鉄道などの市内交通はなく、自動車の数以上の大量のバイクが走っていて、バンコクやクアラルンプールに比べるとまだまだ発展途上と言えるでしょう。

 

また、言語は基本的にベトナム語で、都市部ハノイやホーチミンにおいても英語やフランス語はほとんど通じません。高級ホテルや一部のタクシーや観光地などで英語が通じる程度です。

若い世代が活躍 発展目覚ましいベトナム経済 ~国内の経済格差も問題に~

ベトナムの経済成長率(GDP伸び率)は2000年以降5~8%を推移し、GDPは10年で3倍と、高い経済成長を続けています。この目覚ましい発展は特に10代20代の若者によって支えられています。ベトナム国民の平均年齢(日本は約45歳、中国が約35歳)は29歳と非常に若く、国民の約6割が30歳未満のため若い労働力によって活気あふれる成長が保たれているのです。2008年のリーマンショックで一旦落ち込んだ成長率も回復の兆しが見え、政府は近代工業国家を目指し、2014年実質GDP成長率を5.8%と設定しています。

 

しかし一方でインフレが続き生活が苦しいと感じている国民も多く、失業率は2013年では4.47%と近隣東南アジア諸国に比べて少し高くなっています。また経済が盛んな南部ホーチミンはますます豊かになり、中部・北部との経済格差も問題となっています。

ベトナムの産業と日系企業の進出

ベトナムでは昔から農業が盛んでしたが、最近では国を挙げて工業国家を目指していることもあり、外国からのベトナムへの企業進出も盛んに行われています。日本からのベトナムへの進出企業数もここ1、2年で増加傾向にあります。

 

◆ベトナムに進出している日本商工会登録の企業数(2013年5月24日発表)
北部(ハノイ、ハイフォン、北部ベトナム) 500社程度(1年間で約70社増加)
中部のダナン日本商工会 50社程度
南部のホーチミン日本商工会 600社程度

 

うち、業種内訳上位3位
製造業   47.0%
卸売業    20.7%
サービス業  15.3%

 

特に最近ではベトナムでのITソフトウェア企業の進出が話題になりますが、その割合は5%程度です。しかし、まさに現在急激に進出企業数が伸びている状況のため、ベトナムへの進出日系企業の割合も変化してくることでしょう。

 

また、求人の件数についてはホーチミンが最も多いですが、ハノイでもそれなりの数があるためベトナム就職を目指す場合にはホーチミンとハノイの両方を検討することをおすすめします。

滞在に必要な査証(ビザ)と、就労に必要な労働許可証(就労ビザ)の取得方法

査証(ビザ)とは、ベトナム政府が外国人に対して発行する、入国及び滞在を許可する公的証明書です。ベトナムに15日以上滞在する場合には下記いずれかのビザを取得する必要があります。また、3か月以上就労する外国人には「労働許可証(ワークパーミット)」の取得が義務付けられています(有効期限は1~3年、就労条件により異なります)。

 

滞在に必要なビザ
<ビザの種類>
 
・観光ビザ (※滞在日数が15日未満の場合、日本人はビザの取得を免除)
 ・外交・公的ビザ
 ・商用ビザ
 ・就学ビザ

<期間・入出国の回数制限による種類>
 ・マルチ・ビザ(6か月/3か月/1か月 有効期限内の入出国回数制限なし
 ・シングル・ビザ(3か月/1か月 一度出国したら有効期限内であっても失効)

<ビザ取得に必要な書類>
・写真(3×4センチ、1枚)
・申請書(大使館にて受取り可能、インターネットからダウンロードも可能)
・申請料金(期間や、シングル・マルチの種類によって異なる)
・(商用ビザの場合)ベトナム側企業が発行したインビテーション

ビザはベトナム大使館やベトナム領事館で受け取り可能ですが、近くに大使館などがない場合には、ビザ取得の代行業者を利用すると良いでしょう。

※ベトナムの情勢上、ビザの申請や取得について変更される可能性があります。最新情報は在日大使館もしくは領事館にてご確認下さい。
外務省 駐日外国公館リスト http://www.mofa.go.jp/mofaj/link/emblist/asia.html

ちなみに海外転職の場合に必要になるビザについてはこちらの記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

就労に必要な労働許可証(ワークパーミット)

<ワークパーミット取得に必要な書類>
・パスポートおよびビザコピー
・大学卒業証明書 又は 5年以上の在職証明書
・健康診断書
・写真 (カラー、3cm×4cm、耳を隠さない、眼鏡なし、背景は白、4枚)
・犯罪経歴証明書 (日本での住民票管轄警察署にて取得(申請から2〜3週間程度))

勤務開始日の20日以上前に勤務先の管轄である労働傷病兵社会局に申請。労働契約に基づき、最長36か月まで。申請した企業でのみ有効なため、ベトナム国内で転職する場合には、再度ワークパーミットを取得する必要があります。

 

取得まで約1~2か月程度かかります。また渡航後の日本の書類の準備は非常に手間がかかるため、日本で用意できるものは予め用意していくことをおすすめします。

物価、住宅、食事、交通など生活環境は?

<通貨・物価>現在使われている主流通貨はベトナムドン。100円で約2万ドン(1US$)です。(2013年12月)レストランやホテルなどではUS$も使用可能。屋台などでは大型紙幣は取り扱ってくれないことも多いので必ず少額紙幣を用意しましょう。主要都市ではクレジットカードも利用可能。物価は日本のおよそ3分の1程度です。

 

<住宅>Thai Van LungとLe Thanh Tonのエリアは日本人街と呼ばれ、日本食レストランが立ち並び、日本から輸入された食材を買うこともできます。ただしこの地域で部屋を借りると日本と同じくらいの家賃がかかる場合があります。最初は生活に困らないこの辺りの部屋を短期で借りて、現地で慣れたら好きな物件を探すと良いかもしれません。

 

<交通>ベトナム人の庶民の足として欠かせないバイク。外国人もレンタルすることができますが、交通事情は悪く、バイクの洪水とも呼ばれる道路を初めての外国人が運転するのは危険が伴います。また公共バスもありますが、時間が正確ではないため、やはり最も頼りになるのはタクシーです。初乗り12,000~15,000ドン程度。セオムというバイクタクシーも小回りがきいて便利。ただし料金は最初によく交渉するようにしましょう。

 

<食事>ベトナム料理は日本人の口に合いやすいと言われています。日本でも人気のフォーや生春巻きなど、100円~200円程度の値段で食べることができます。また国際色の強いホーチミンではタイ料理やインドネシア料理、中華、日本食などさまざまな料理があります。屋台などは低価格のため、自炊するよりも安く上がることも多いようです。

 

まだまだ発展の途中にあるベトナム。若く活気に溢れ、ビジネスモデルや市場の変化スピードも速いベトナムは、海外に飛び出して新しいことを行いたい人にとっては相応しい国と言えるかもしれません。就職を考える際には、可能であれば事前に現地に出向いて、気候や食事などの生活も含めながらよく検討すると良いでしょう。

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