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有元美津世のGet Global!

新年の抱負、夢に向かって2022.01.04


 新年おめでとうございます。今年も、よろしくお願いします。

 新たな年を迎えて、抱負を立てた人もいるのではないでしょうか。「新年の抱負」にあたる英語は”New Year’s resolution”です。”Resolution”は「決意・決断」という意味ですが、動詞は「(何かすることを)決意する」という意味の”resolve”です。
 「抱負」も「心に抱いている決意や意志」という意味ですが、私には「~できたらいいな」という”hope”に近い気がしてなりません。Resolutionには、「抱負」よりも強い意志が感じられるのですが、抱負と同様、大半の人は、New Year’s resolutionをかなえられないようで...
 2021年も、コロナに振り回された年となりましたが、WHOのテドロス事務局長も、下記のように、新年の挨拶を述べました。

A new year brings new resolutions.  Here are mine for the world. First, we must end the pandemic.”(3つあるのですが、後略。)
(新しい年とともに、新たな抱負・決意が必要です。世界に向けた私の抱負は次のようなものです。まず、我々はパンデミックを終息させねばなりません。)

 英語の”resolution”に関しては、次回、解説するとして、今回は、抱負、夢に関して書きたいと思います。

定年退職後に夢をかなえる


 以前、定年退職をされてから、(Daijobの系列会社のヒューマンアカデミーで)日本語教師の資格を取って、日本語教師をされている方のことを書いたことがあります。Sさんは、上海赴任時代の感動が忘れられず、また成長が著しい若い国で暮らすことを夢見ていました。そこで、海外で日本語を教えるために資格を取ったわけですが、国内で留学生などに日本語を教えた後、中国の大学でも、2年間、日本語を教えられました
 Sさんは、中国から日本に帰って来られてからも、引き続き日本で日本語を教えられています。コロナの影響で、新たに留学生が入国できなくなったため、週5日だった授業は、週3日に減っているそうです。
 教授経験のある人ならわかると思いますが、授業をする場合、授業自体よりも、その準備の方に時間がかかります。週に3日の授業といっても、週6日は働いていることになります。それも、Sさんは、地理的に離れた3つの学校を掛け持ちしているので、移動に時間もかかります。
 私なんかは、それだけでも「真似できない」と思うのですが、実は、Sさんは、日本に帰って来られてから、キャリアカウンセラーなど、新たにいくつもの国家資格まで取られたのです。その理由は、留学生が日本で就職する手助けをしたいからそうです。
 今年70歳になられるSさんが、まだまだ勉強をされて、次々と新たな資格を取得されている姿勢には、ただただ感服するばかりです。

向上心と年齢


 30代で「何かを始めるには、もう遅すぎる」なんて言う人たちがいますが、70を目前にしても新たな挑戦をするSさんを見れば、そんなのは、ただの思い込みや言い訳でしかないことは明白ですね。
 実は、Ford Motor Companyの創業者、ヘンリーフォードも、下記のような名言を残しています。

Anyone who stops learning is old, whether at twenty or eighty. Anyone who keeps learning stays young. The greatest thing in life is to keep your mind young.

20歳だろうが、80才だろうが、学ぶことをやめた者は、年老いている。学び続ける者は、いつまでも若い。人生で一番大切なことは、若い精神を持ち続けることだ。 

 たしかに、自分が30代のときは「もう20代じゃなくなって、若くはない」とも思いました(とくに30代後半になると体力の衰えを感じるようになるから)。でも、振り返れば、30なんて、まだまだひよっこで、可能性は果てしなく広がっているわけです。まだ人生の折り返し地点にも到達しておらず、先の方が長いのですから。

 中年になってから、「あの時、まだ若かったのだから、やっておけばよかった。挑戦しておけばよかった」なんて後悔しないようにしたいですね。
 以前、40代で、安定職を捨てて独立し、夢をかなえた人の話も紹介しました。30~40代となれば、子育て世代で、「今は冒険できない」「自分の夢より家族の生活」というのはわかります。でも、Sさんの例に見るように、夢は、家族に対する責任を果たした後に、かなえることもできるのです。だから、あきらめる必要はないのです。若い精神、向上心さえ持ち続ければ。
 コロナ禍で、「自分にとって本当に大事なものがわかった」「自分が本当にやりたいことがわかった」という人もいますよね。
 そこで、今年の抱負は、自分の夢、やりたいことに向かって一歩前進するために「〇〇をする(具体的な行動)」で、どうでしょうか。

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この記事の筆者

有元美津世

大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。訪問した国は70ヵ国以上。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など30冊。

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