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パラリンピック関連英語表現(1)2021.09.07


 パラリンピック(the Paralympics)も終わってしまいましたが、少しだけパラリンピック関連の英語表現を紹介したいと思います。(例文はパラリンピックに関連付けていますが、構文や表現は、様々な場面で使えるものです。)

 これまで紹介したオリンピック関連英語表現は、すべてパラリンピックでも使えます。違いがあるのは一部の種目で、パラリンピックにしかない種目に「ゴールボール(Goalboal)」や「ボッチャ(Boccia)」があります。また、車いす(wheelchair)を使った「車いす陸上競技(Wheelchair Racing)」、「車いすバスケットボール、フェンシング、ラグビー、テニス(Wheelchair Basketball/Fencing/Rugby/Tennis)、床に座ってプレーする「シッティングバレーボール(Sitting Volleyball)」などがあります。サッカーのように(5-a-side Football、Blind Soccerとも)、各チーム5人ずつで人数が異なるものもあります。

 大きな違いは、障害の度合いによってクラス分け(classification)があり、競技によってはクラスごとに決勝がある点でしょうか。

車いす陸上(Wheelchair Racing)


 パラリンピックでは、様々な競技で車いすが使われますが、ここでは陸上競技の表現を紹介します。

Wheelchair racing was first introduced at the 1964 Tokyo Paralympics.
(車いす陸上競技は、1964年の東京パラリンピックで初めて取り入れられた。)

Japan’s five-time world champion won gold in the men’s wheelchair 400 m and 1500 m.
(5度世界チャンピオンに輝いている日本人選手は、男子車いす400メートルと1500メートルで金メダルを獲得した。)

 陸上競技に使われる車いすは、日本語では「陸上競技用車いす、競技用レーサー」というようですが、英語で”racer”といえば、通常「レースする人」を指します。レース用に作られた車いすは、”racing chair”と呼ばれます。

The veteran wheelchair racer didn't qualify for the women’s 100m finals.
(そのベテランの車いす選手は、女子100メートルの決勝に進めなかった。)

The Japanese wheelchair marathon racer, a dual-sport athlete, competed in the triathlon just a week earlier.
(その車いすマラソンの日本人選手は、二競技に参加しており、1週間前にトライアスロンに出場したところだ。)

Many racing chairs are now made of carbon fiber rather than aluminum because of its lighter weight.
(多くの競技用車いすが、今ではアルミでなく、より軽量のカーボンファイバー製である。)

Racing chairs are usually customized to fit the racers/athletes.
(競技用車いすは、通常、選手にフィットするようにカスタマイズされている。)

水泳、ボッチャ


 視覚障がい者(people with visual impairment)の陸上競技では、「ガイド(guide)」と呼ばれる伴走者が並走します(トライアスロンではスイムも伴泳)。視覚障がい者の水泳競技では、「タッパー(tapper)と呼ばれる人が、ターンやゴールのタイミングを知らせます。”Tap”とは、「軽くポンポンとたたく」という意味です。

The “tapper” lets a swimmer know when to turn at the wall.
(「タッパー」は、プールでいつターンすればよいかを選手に知らせてくれる。)

Swimmers get tapped with a tapping pole at each wall.
(選手は、壁に来るたびにタッピング棒でたたいてもらう。)

The Japanese boccia baller upset the defending champion to win the individual gold medal.
(その日本のボッチャ選手は、前回の優勝者を破り、個人競技で金メダルを獲得した。)

どうやったらできるかを


 今も、パラリンピックはオリンピックのおまけ的大会という批判はありますが、以前に比べれば脚光を浴びるようになりました。

 私にとっては、「腕がなくてもバタフライができるんだ」「片足でも(義足なしで)自転車レースができるんだ」といった気づきを得る機会となりました。こうした超人的な人たち(superhuman)は障がい者の代表者ではない、一般の障がい者を鼓舞する存在ではない」という批判もありますが、加齢で股関節症や頚椎症を抱え、30年間行なってきた運動を、どうすれば諦めずに続けていけるかに悩んでいる私は、大きな希望をもらいました。(年をとれば、大半の人になんらかの不自由が生じるので、他人事ではない。)

 私の知り合いに「子供の時にスイミングスクールに行ってないから、泳げない」と言った人がいて(私も行ってないけど水泳は得意)、「こんな言い訳あり?!」と驚いたことがあります。以前、やりたかったことをできなかった理由を延々と語る人たちのことを書いたことがありますが、起業、スポーツに限らず、できない理由を挙げたところで何の進展もなく、人間としても成長しません。「どうやったらできるか」に力を注いで、少しでも成長して、自分の人生を豊かにしたいものです。

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この記事の筆者

有元美津世

大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。訪問した国は70ヵ国以上。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など30冊。

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