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有元美津世のGet Global!

和製英語に気をつけよう(14)- ダウン2015.09.01

 

前回、「アップ」を取り上げたので、今回は「ダウン」について書きましょう。

 

「イメージアップ」と反対の「イメージダウン」には、下記のような表現が使えます。

The scandal has damaged the company’s image.

The company’s image has been tarnished by the scandal.

(スキャンダルで会社のイメージダウンになった。)

 

The singer’s numerous outrageous comments hurt his image.

(その歌手の数々のトンデモ発言はイメージダウンとなった。)

 

「コストダウン」は、「コストダウンする」という動詞であれば、

How are you going to reduce costs? (どのようにコストダウンするつもりですか。)

We can cut costs by modifying the design.(デザインの修正によりコストダウンができる。)

 

 日本語で名詞的に使われる「コストダウン」であれば、

Do you need to achieve cost reductions?(コストダウンを図る必要がありますか。)

The company’s cost-cutting efforts weren’t effective.(会社のコストダウン努力は効果がなかった。)

We can help you cut costs.(コストダウンのお手伝いができます。)

Cost savings increased their profits. (同社ではコストダウンによって利益が上昇した。)

 

「ダウンする」

 

日本語の「ダウンする」では、「ダウン」は動詞扱いですが、英語でdownが動詞として使われるのは下記のような意味で、日本語では「ダウン」は使いませんね。

Floyd Mayweather downed Manny Pacquiao.(フロイド・メイウェザーがマニー・パッキャオを倒した。)

All our planes were downed. (こちらの飛行機は、すべて打ち落とされた。)

As soon as she came in, she downed 5 beers.(入ってきてすぐに、彼女はビールを5杯飲み干した。)

 

日本語で動詞として使われる「ダウン」は、英語では形容詞扱いです。

I was down with the flu.  (インフルエンザでダウンしていた。)

My PC was down. (PCがダウンしていた。)

The machine/server/Internet was down.(機械/サーバ/インターネットがダウンしている。) 

 

なお、下記はネイティブが非常によく使う表現ですが、単に「ひいた」という意味であり、「ダウンした」「寝込んだ」という症状が重いニュアンスはありません。(ネット上に、こうした間違った解説がいくつかあり、以前、書いた辞書やネット上の日本人による解説は信用できない例です。)

I came down with a cold = I caught a cold (風邪をひいた。)

I’m coming down with a cold.(風邪、ひいたみたい。)

I’m coming down with something.(なんか、ひいたみたい。調子悪い)風邪なのか何かわからないのだが、風邪の場合が多い。

 

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この記事の筆者

有元美津世

大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。訪問した国は70ヵ国以上。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など30冊。

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