グローバル転職NAVI

キービジュアル キービジュアル

鈴木美加子のグローバル人材塾

外資系でアサーティブネスは必須2019.02.19


元・外資系人事部長、10,000人を面接した鈴木美加子です。本日は、外資系では欠かせない、アサーティブネスについてお話します。 

この記事は、現在日本企業にお勤めで、英語力を生かして外資に転職されたい方や、外資系企業にお勤めで、もっと上を目指したい方に向けて書かれています。

最近、お仕事をしながら、先方にアサーティブネスが足りないなぁと思うことがありました。
日本企業とお仕事をさせていただくことになり、どのような研修にするのかを詰めていますが、課題は、研修の内容がなかなか決まらないことです。
担当者が複数いらして、責任者もおられるのですが、自分の責任になるのを回避されたいのか、皆さん、打ち合わせの場で意見をおっしゃらないので、先に進みません。これが「合議制」なのだと覚悟はしておりますが、ここは責任者の方が仕切ればいいのでは、と思うような場面が多々あります。

 

日本企業の“意見を言うことを評価しない”企業風土を感じ、企業文化とはこんなに異なるものかと、いつもながらに驚きます。外資系では、自分の意見があること、相手が納得できるように表現できることが非常に大切です。日本人同士であれば、もちろん、日本文化への配慮をして、モノの言い方に気をつけます。相手が英語人ならば、それなりにはっきりモノを言えないと軽く見られるので、結構ストレートな言い方になることもあります。

 

理想は“アサーティブネスのギヤチェンジ”ができるようになることです。
ただいま、「外資系企業への転職ガイド(仮題)」を執筆しており、昨日、日本企業にお勤めで、TOEIC850点以上の方に集まってもらって、ヒヤリングを行いました。

 

皆さん、海外経験が豊富なためか、自分の意見を持っている方々でした。そして、この場では発言して大丈夫とわかると、全くためらうことなく発言されました。では、職場ではどうしているかというと、意見があっても言わなかったり、相手を見て、この人には言っても大丈夫と判断したりするなど、アサーティブネスを使い分けているそうです。ギヤを入れ違えると、「あいつは生意気だ」になるのでしょう。

 

外資への転職を考えている方には、ご自分が「アサーティブ」なタイプかどうか、今アサーティブでなくても、環境が変わったら変身できそうかを、真剣に考えることをお勧めします。外資は、「能ある鷹なら、爪を持っていることを見せろ」の文化です。謙遜の美徳という概念は存在しません。自分の能力をアピールできることも、才能の一つになるので、不得意だと損をします。

 

外資にすでにお勤めの方は、日頃からアサーティブネスを意識して過ごされていますか? 英語人が出席している会議の場で、黙っている人ほど「無能」と誤解されることはないので、意見を述べてください。英語力に自信がなくて、つい話すタイミングを逸してしまうことも起こりますが、内容があればきちんと聞いてくれるので大丈夫です。

 

なかなか難関なのは、電話会議です。そもそも相手が見えないので、コミュニケーションが取りにくいところ、英語なのですから、慣れるまで冷や汗ものかもしれません。私は、最初の頃、英語が聞き取れなくて困ってしまいました。そうは言っても黙っていると、”Japan team is quiet. What are you doing?” などと、いきなり振られて、あたふたしてしまいます。私は慣れるまで、内容は流しながら聞いて、最後の質問タイムにする、気の利いた質問の中身だけを考えていました。ずっと黙っていると参加していないとみなされますが、質問をすると、チームに貢献したとカウントしてもらえるからです。
 

外資系への転職にも、外資系での昇進にも「アサーティブネス」が鍵になります。転職を決める前に、ぜひ点検してみてください。

アセスメントツールLUMINAを使う個別キャリア相談


アセスメントツールLUMINAを使う個別キャリア相談はこちら

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

外資・グローバル企業の求人1万件以上。今すぐ検索!

この記事の筆者

鈴木美加子
グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEに入社して人事のキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレーなどを経て、日本DHL人事本部長を務める。帰国子女でも海外赴任経験者でもないが、TOEIC960点をマークし外資系企業でキャリアアップした経験を元に、個人のキャリアアップを支援している。2011年から18か月、オーストラリアに居住し、海外勤務・海外からの帰国希望者のキャリア相談にも乗ることができる。
個人向けのキャリア相談の他、企業向けに、リーダーシップ研修、チームビルディング、組織分析、異文化マネジメント、グローバルコミュニケーション研修を行っている。ルミナスパーク、ルミナリーダー公認講師、ホフステード異文化モデル公認講師、STAR面接法・認定講師

株式会社AT Globe http://atglobe.jp/

強みを最大限に活かし、個の力を発揮出来る人材を一人でも増やすことで、母国を元気にすることをミッションとする。ルミナというアセスメント・ツールを使い、個人・法人向けの人材育成事業を行う。

 

合わせて読みたい

---