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鈴木美加子のグローバル人材塾

外資系で必要なスキル(13) – レディファースト2014.10.21

 

このタイトルを見て、「レディファーストぉ? そんなの当たり前じゃない」と思ったあなたは素晴らしい!
「外資系って言っても日本法人だし、あんまり関係ないんじゃない」と思ったあなたは、もう一歩かもしれません。

 

元々は、弱き女性を守る騎士道精神から来ているとすれば、女性が自立し強いと言われる今日この頃、なんでレディファーストなのかと腑に落ちない方もいらっしゃるでしょう。男女平等と関連づけるから、話がややこしくなるのですね。西洋文化のマナーだと思えば、話は簡単です。日本人が、ご飯をスプーンで食べないのと同じです。
レディファーストが出来ないのは、特定の文化では「ダサい」を越えて「マナー違反」なのです。

 

メルボルンで私自身が経験したのですが、日本で言えば六本木ミッドタウンのオフィス棟のようなビルで、エレベーターの前でアジア人男性と一緒になりました。私は、当然、自分が先に乗るものだと思っています。ドアが開いた途端に、彼の方が先に乗ったのには驚いてしまい、国籍を知りたくて、どこから来たのか声をかけてみました。答えは、上海。あー、中国もレディファーストの国じゃないからと納得し、メルボルンに来て何年になるのか聞いてみたところ、2年だとか。地上に着いてドアが開き、先に降りるのはまた彼(笑)。二人の行き先も実は同じで、1階のカフェで珈琲を買いたかったのです。ほとんど同じくらいのタイミングで着き、先にオーダーしたのが彼。
私は、”What are you doing??”と、口から出る寸前。随分、異文化アンテナの低い方だと驚愕しました。
2年もレディファーストの国にいて、周りにそんなことしている男性は一人たりともいないのに、未だにやっているその感性の低さ。失礼ながら、グローバルな舞台で出世できる人材じゃないなと思いました。

 

日本は確かにレディファーストの文化は持ち合わせませんが、外資系だと海外に留学された方が多いので、レディファーストが出来る方、かなり多いです。知り合いの69歳のヘッドハンターの方、65歳の私のメンター、どちらもアメリカの大学を卒業されていて、レディファーストを当たり前にこなされています。エレベーターの前では女性に譲る、車に乗るのは女性が先、を自然に出来るのは習慣になっているからで、年齢は関係ないのだと思います。お二人とも、外資系出身です。

 

外資系でやっていかれるなら、レディファーストをさらりとこなせるスマートなビジネスマンになってください。特に、海外からビジターが来る時は注意です。日頃、習慣になっていないことはなかなか出来ないのが人間なので、職場で練習することをお勧めします。

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この記事の筆者

鈴木美加子
グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEに入社して人事のキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレーなどを経て、日本DHL人事本部長を務める。帰国子女でも海外赴任経験者でもないが、TOEIC960点をマークし外資系企業でキャリアアップした経験を元に、個人のキャリアアップを支援している。2011年から18か月、オーストラリアに居住し、海外勤務・海外からの帰国希望者のキャリア相談にも乗ることができる。
個人向けのキャリア相談の他、企業向けに、リーダーシップ研修、チームビルディング、組織分析、異文化マネジメント、グローバルコミュニケーション研修を行っている。ルミナスパーク、ルミナリーダー公認講師、ホフステード異文化モデル公認講師、STAR面接法・認定講師

株式会社AT Globe http://atglobe.jp/

強みを最大限に活かし、個の力を発揮出来る人材を一人でも増やすことで、母国を元気にすることをミッションとする。ルミナというアセスメント・ツールを使い、個人・法人向けの人材育成事業を行う。

 

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