1.自分のことは「プロダクト(商品)」だと思え |
こんにちは。小僧.com の平松です。私が現在運営している小僧.com という会社は、 50 代、 60 代のシニアの方の為の SNS サイトです。僕は、50 、60 代はまだ小僧だと思っていて、 30 代、40 代はよちよち歩き、 30 代以下はハイハイしている状態だと思っているのですが、これが「小僧」という社名の由来になっています。
先日、うちのユーザーの 6800 人を分析していたら、実は 30 代、 40 代の人が多いんですよ。
さらに分析すると、その 30 代、40 代のうちの 35 %の人がアントレプレナー(entrepreneur)、つまり経営者、または親の仕事を継いで経営していると言うんです。
残りの人達の半分は、今は IBM やソニーや銀行員だけど、「これは仮の姿で、将来は起業したい」と言っています。
彼らは、僕と同じです。
僕もソニーから始まって、転職を重ねて、人としてのプロダクト価値を作り、高めてきました。
だから、孫さんや堀江さん、楽天の三木谷さん、 GMO の熊谷さんなど、僕より 20 歳も 30 歳も年下だけど、自分で何かをやっている人達にはものすごく、インフルエンスを受けてるんですよね。
今日の一時間は、「あなたは、自分のことをプロダクトだと思っていますか ? 」というのがテーマ。僕は、自分のことをプロダクトだと思っています。Invisible (目に見えない) な物も intangible(無形な)な物もプロダクトですよ。グローバルマーケティングではそういう風に言います。
目に見えない insurance(保険)もそうだし、最近のプロダクトマーケティングで最も成功したのは、MLB(メジャーリーグベースボール)だと思うんです。ゴールを設定して、ストラテジーを作って、野茂や、イチロー、松井をとって、去年は松坂をとって、最後のマーケティングで公式戦を日本でやって、完全に日本のマーケットをとりましたよね。
アメリカでは 5000 万人ぐらいしか MLB のマーケットってないんですが、 5000 マイル反対の日本で、 3000 万人のマーケットを作りましたよね。
MLB のコミッショナーは MLB の 30 球団くらいを“That's my product.”だと思っているんです。
NY ヤンキースのオーナーは、NY ヤンキースの選手を“My products”だと思っている。
でも、日本だとどうしても考え方が違います。一度巨人のオーナーが「うちの選手は商品だ」とうような発言をしたら、選手が怒った、ということがありましたが、彼らは商品ですよね。
だから球団としたら彼らを磨き、商品力を強化して、バリューを高めようとする。
今日、言いたいのは、たった一つ、皆さんも商品なんです。
自分のプロダクトのバリューを高める、その責任者は自分です。
自分がプロダクトだと思ったら、自分の強い所と弱い所を見つけていくでしょう。
僕は、ライブドアの社長をやる前は、ソニーから始まり、アメックスで副社長、IDG、AOL の社長をやりました。昔から「社長になりたい、リーダーになりたい」と思っていたけど、実力も才能もなかった。努力家じゃないし。だからリーダーになりたい、っていうのは矛盾していて、ずっとその矛盾に悩んでいました。でも半分自信はあった。
僕がいた頃の 80 年代のソニーは、天才がいっぱいいました。僕も自信はありましたが、例えば野球で例えると、新庄や清原には負けないかもしれないけど、イチローや松井には絶対勝てないっていうようなもので、世の中競っちゃいけない人がいるんです。天才が僕らの何倍も努力してますし。
努力してすべてのことが叶うと言うのは嘘です。人生は頑張っても出来ないことが多い。
オリンピックで全員が金メダル取れるわけじゃないですよね ?
だからって頑張らなくて良い訳じゃない。
自分のプロダクトと言う意味では、自分には勝てる。自己新記録は更新できます。昨日の自分より今日、今日より明日の自分が勝つ。精神的に頑張れ、と言っている訳ではなく、ストラテジックにやる必要があるということ。
僕の場合の最初のストラテジーと言うのは、ソニーを逃げたことです(笑)。
イチローと松井と争いは避けたかったんです。これはストラテジーですね。
でも、僕は正しかったですよ。僕が当時、イチローだと思っていたのがプレイステーションを発明した久夛良木健ですもん。
彼は Consumer Electronics Association (全米家電協会)の hole of fame を受賞し、殿堂入りしていますが、トーマス・エジソンや日本で言うと、松下幸之助レベルですよ。
彼とガチンコでやらなくて良かった。もしやっていたら、僕はずっとベンチでした…。
でも自分を磨いておけば、相撲では例えば白鳳に勝てなくても、ゴルフやピンポンなら勝てるとか、松井に野球で勝てなくてもバレーや得意なことでは勝てるかも、という分野があるはずです。
必ず強いところがあって、自分でそれを認識する、そしてそれを伸ばすんです。
僕の場合は、再生屋という名前の社長が商売ですね。
今まで外資でアメリカの本社と喧嘩しながらずっと我慢してやってきて、やっと自分の会社を始めたところです。
ライブドアの件では、みんなに「大変だったでしょう」って言われるけど、大変じゃない仕事なんてないですよね。
でも、2 年間で 5 年分くらいの仕事しました。最初の 8 週間で 7 回記者会見して謝って、裁判所に行って有罪判決を受けた。でも本当のこというと、すばらしいアサインメントに出くわしたと今は心の底から思います。僕に与えられた大きなチャレンジだった。僕より 20 歳も 30 歳も若いチームと一緒にそのチャレンジに臨んで、僕の得意じゃないことを彼らに教えてもらったんです。部下じゃなくて師匠です。
僕は社長時代、7 年間連続で前期を上回った利益を出していて、弥生会計では 4 年連続で営業利益 が 40 %上回っていました。僕らの仕事って上回れば同じ分だけボーナスがもらえるんですが、そんなすごい給料をもらって勉強させてもらったんです。
だから 1 日中働いて、土日も働くのは当たり前だと思います。
僕は、若い人たちのお陰で、プロダクトのクオリティーとバリューを上げられたと思っています。
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プロフィール:平松 庚三 小僧com株式会社代表取締役会長 1946 年生まれ。アメリカン大学 (Washington,D.C.) コミュニケーション学科卒業。 ソニー株式会社入社。ソニーで 13 年間勤務した後、アメリカンエキスプレス副社長、 IDG コミュニケーションズ社長、AOL ジャパン社長などを歴任。 2000 年に Intuit ジャパンの CEO に就任。 2002 年に MBO にて米国親会社から独立、社名を弥生株式会社に変更、同社の代表取締役社長に就任。 2004 年全株式を売却してライブドアグループ入り。 2006 年 1 月(株)ライブドア社長就任。 |
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