連載1回目ではMBAと短期ビジネス留学の比較、2回目はビジネス留学意識調査を行い、ビジネス留学についての可能性や疑問点を探った。
最終回の今回は、JAIMS留学プログラムに参加したお二人にロングインタビュー。
留学の経験が今どのように生きているかを語っていただいた。


1995年大学卒業。新卒でJR系の情報システム関連会社に入社。在籍中に休職し、留学。
帰国後、一旦復職するが、その後マイクロソフトに転職。
現在、マイクロソフト株式会社のデベロッパー&プラットフォーム統括本部 デベロッパーテクノロジー推進部の部長として、ソフトウェア開発エンジニアを支援するためのマーケティングを行う。
就職活動時はバブル崩壊、就職氷河期という状況。また、私は理系出身なのですが、当時、理系出身者はエンジニア職以外ではセミナーや面接まで進めず門前払いでした。
しかも、そこまでやりたいことが定まっておらず、そもそも就職に対する目的や考えも薄かった。
そんな中で採用されたJRのシステム系の会社に、システムエンジニアとして入社しました。
この会社に入社し「とりあえず3年は働き、与えられた環境の中で本当にやりたいことを見つけよう」と思っていました。
その中で出てきたのが、「留学」というより「JAIMS」という選択肢だったんです。
実は新卒で就職活動をしていたときに、入りたかった大手外資系企業を教授の推薦枠で受けましたが、不採用だったんです。
原因は色々あったと思いますが、当時の僕は「これはきっと、僕の英語力が足りなかったからだ」と思ったんです。
そこで、就職して3年の間に、やりたいことを見つけると同時に、スキルセットとして英語はマストで勉強しよう、と決めました。
その中でマーケティングの仕事をやりたい、という思いが出てきたこともあり、マーケの仕事にも繋がり、英語力もつくもの、と探していたときにJAIMSと出合ったんです。2,3年の留学だと、会社も休職を承諾してくれなかったと思いますが、半年だったので休職もでき、お金もかからず、冒険するにもちょうどいい期間、とすべてが僕のニーズに合っていました。
当時の英語力は、クラスの中で中の下くらい。でも表現したいことはある程度表現できていたように思います。
でも、今考えると根本的に欠けていたのは、ビジネス経験やスキル、知識。それがなかったから、議論の主旨や授業の本質を理解できず、苦労しました。
例えば、Negotiation(交渉)のクラス。ビジネスのNegotiationでは、常に結論をWin-Winに持っていくこと、これが基本ですよね?でも当時の僕はWin-Winという発想があることすら知らなかった。
ある日、ケーススタディでペアになり、私はAさん、相手はBさんとそれぞれ利害が違うシチュエーションで、「あなたの達成したい目的と相手の目的がある中で、妥協点を見出す」という実践授業があったんです。
当たり前ですが、双方利害が一致していないので、どこまでうまく歩み寄って自分に有利な条件に持っていきつつ、適度に妥協するか、と考えるのが普通なのですが、でもそれが理解できなかったんです。
なので、普通自分の目的を言わずに交渉しなければいけないのに、最初から目的を知らせてしまって、相手の思う壺に(笑)。
英語力の前に、経験やビジネス上の常識的な理論があるという事実を知りましたね。
このNegotiationの授業は、今でも仕事の現場で他社、他部署など利害関係が異なる人たちと交渉・調整するときに非常に役に立っています。
帰国してすぐは、元の会社に復職。当時、私がいたのはエンジニアの会社なので、基本的に本社機能や経営・ビジネス寄りの仕事は与えられないのですが、当時目をかけてくれてた上司が、JAIMSから戻ったのを知って、「せっかく英語やマーケティングや経営に近いことも学んできたようだから、本社に来ないか?」と言ってくれましたが、帰国から半年後、結局転職活動し、マイクロソフトに来ました。
そうですね。エンジニアを3年やってみて、僕はエンジニアに向いてないな、と(笑)。
あと、長いスパンでキャリアを見た時に、このままでいいのか、という危機感がありました。
でも何をやりたいかと思った時に、僕は「仕事は仕事、趣味でやるもんじゃない」という考えがあって、エンジニアをやっている時に消去法で削っていったんです。最後に残ったのがマーケティングという職種だった。
理由は、営業でもなくエンジニアでもなく、柔軟に立ち居振る舞いができそうだし、響きもいいじゃないですか。マーケティングって(笑)。
それで自分になかったマーケティングというエッセンスが欲しくてJAIMSへ行った、というのがあるので、帰国後の転職活動はマーケティングに絞って行いました。
当時、転職エージェントには「マーケティングの経験がないから、君は無理だよ。外資なんて間違いなく無理」と言われました。エージェントだけでなく、すべての人に言われました。で、他人は当てにならないから自分で見つけようと(笑)。
ただ、経験がないのは事実なのですが、新聞広告で出会ったのがマイクロソフトの求人だったんです。
僕はもともとエンジニアだし、IT系なので、マイクロソフトとは親和性もあるかな、と。ただ、当時WINDOWS95も発売され、マイクロソフト全盛期だったので、マーケの経験もない、英語もそこまでできないから間違いなく受からない、と思った。ところが縁あって内定を頂戴し、現在に至ります。
僕も何で採用されたのか気になって聞いたんです、面接官だった人と採用されてしばらくして飲みに行って。
「何で私を採用したんですか?」と聞くと、転職エージェントやその他の人とはまったく反対のことを言ってくれました。
「君は、エンジニアの経験があり、現場を知っている。そして自分で努力して英語を学んだり、自費で留学して未経験の分野のマーケティングを学ぶという根性もある。そのポテンシャルも含めて採用したんだよ」と。涙が出るほど嬉しかったですね。
自分がエンジニアだったという事実も変えられないし、自分がやりたいことも変えられない。だったらやりたいことに向かって事実を繋げる必要がある。
その繋げるものとして最適なものは何かと考えてJAIMSのプログラムに参加したんですが、それがちゃんと役に立ちました。
履歴書、職務経歴書以外に、レターを付け、「僕はエンジニアでコンピューターやシステムの知識はある。英語も学んだ。マーケティングの経験はないけれど、JAIMSで交渉、マネジメントなどは身に付けた。なので、この職種に就く準備ができている。足りないことがあれば勉強する。今、僕を買わないと損します」とアピールしました(笑)。
最近その時のレターを見つけて読み返してみると恥ずかしくなりましたが、
ちゃんと自分が得たものをアピールしたことも効果的だったのかも知れませんね。
まずプレゼン能力です。100人、200人の人前や、上司・部下の前など、
どんな時も理路整然とわかりやすく、言いたいことを英語、日本語で伝える必要が
あります。
その時にJAIMSで学んだことは役に立っています。
あとは、International Businessという講座で、国際ビジネスの世界では、 Diversity(多様性)があり、様々な国籍の人がいれば、様々な考え方があり、 それを踏まえた上で行動することが必要、という考えを学びました。
マイクロソフトのように、アメリカ人もインド人もフランス人もいて、 経歴も国籍も年齢違う人が集まれば、仕事の進め方、考え方、結論の出し方にも 文化の違いが出ます。
なので、国際ビジネスでは多様性があるということ、そしてそういう状況では様々なことに配慮する必要がある、という事実をJAIMSで知れたことが大きかった。
また、Business Studyという授業では、自分であるビジネスをリサーチし、洞察し、結論を出す、ということを実践で学びました。
僕は、ハワイの島間の移動に使われるローカルエアラインの現状について直接顧客の声を調査、分析し新たな戦略の提案書を作りました。その授業も今のマーケティングの仕事に生きています。
帰国して10年経ちますが、仕事での実践を通じて、「あの時、あの先生が言っていたのはこういうことだったのか」というのがいまだに出てくるんです。
JAIMSのプログラムは、当時半年、現在は3ヶ月です。
短いと思うかもしれませんが、僕にとっては人生の方向性を作ってくれ、色んな発見を支援してくれた場所です。
よく、「留学すると良い転職ができますか?英語が話せるようになりますか?」と質問されるんですが、僕はそれは違うと思う。留学経験を活かすも殺すも自分次第です。
半年でも3ヶ月でも、限られた期間をうまく駆使して、次のキャリアに繋げる努力が必要です。
また、そこで学んだことを継続的に復習していけるかどうかも重要だと思います。
正直、留学していたのがたった半年の出来事とは思えないんです。
というのは、自分が成長する過程で、当時のレポートや教科書を読み返し、学んだことを振り返って、思い出しながら、自分のスキルアップに活かすようにしているからです。
あと、留学すれば何とかなるだろう、という心構えでは何も得られない。
物事を外的要因のせいにせず、前向きに主体的に物事を変える、これができないと、例え留学しても意味がないと思います。
どんなに英語力がなくても、知識や経験がなくても、「自分はこうなってやろう」というTo beがある人は強いですよ。
同窓生のコミュニティをまとめる委員をやらせていただいていて、四半期に一度活動をしています。
具体的には飲み会です(笑)。とはいえ、それだけではつまらないので、キャリアの考え方や、各自がしている仕事を参加者でシェアしたり、色々趣向を凝らして、ネットワークが広がるようにしています。
目的意識を明確にして留学すること。
そして、帰国してすぐ良かった悪かったと結論を急ぐのではなく、長い将来のキャリアにどう生かすかを考えれば、必ず良いものになるはずです。
なので、自分なりのキャリアストーリーがある中で、うまくJAIMSをポジショニングできるといいのかな、と思います。
またJAIMSを通じて養われた人脈の中で、10年経って一緒にビジネスをしようと思うこともあるかも知れない。
それは帰国してすぐには感じ得ない、「JAIMSに留学してよかった」という理由になります。
JAIMSにはそういう継続的な価値がある、と私は思いますね。
もしかすると、優秀な人であれば、留学先で詰め込んだことを帰国直後から即実践、ということができるのかも知れませんが、僕を含め8割の人はそんなの無理(笑)。それより、習ったことをできるだけ多く吸収し、自分の引き出しにしまっておいて、常に必要な時にその引き出しを開けて吸収したことを使えることが重要ですね。
そしてどんなときも前向きさを忘れないこと、です。


EWKLPは、グローバルな知の競争時代を生き抜くビジネスリーダーに求められる
“イノベーション”を生み出す総合的な知力とリーダーシップ、そしてその基盤となる広い教養と
人間力を磨く、3ヶ月の国際マネジメントプログラムです。
広い教養をベースにビジネスのベストプラクティスを学び、優位性の源泉となる知識創造への理解を深め、総合的知力を鍛えるというコンセプトで作られたプログラムです。
事例等を中心とした実践的な授業となっており、ディスカッションを通じて学び意見を交わす経験は、実際のグローバルビジネスシーンにも生かせる貴重な経験ともなります。
モジュール型授業を主体に、国際的な見識のある教授陣や、多様なバックグラウンドを持つ参加者と共に学び、グローバルなレベルでの知識創造と自己革新を促します。
東洋と西洋のハイブリッド型マネジメントである知識経営の理解
異文化環境でのビジネスに必要な、グローバルな視点とマーケティング戦略立案能力を養う
経済・財政等の外部環境が企業に及ぼす影響について学習
株主の長期的利益を最大化するマネジメント手段であるファイナンスについて学習
各人のリーダースタイルと倫理的価値観を理解する事によるリーダーシップスキルの向上
4年制大学卒業、実務経験3年以上(5年以上が望ましい)
TOEIC750点以上
書類選考・面接(英語)
・申込締切:2009年12月15日(火)
・ICIC(事前オプション):2010年3月15日(月)~4月9日(金)
・EWKLP:2010年4月12日(月)~7月9日(金)
・授業料:$8000(教材費含む)
・生活費:$3500
・渡航費:$1000(格安券)
=合計:$12500
・アメリカ本土企業への転職
・起業
・外資系保険会社への転職
・米国法人の日本支社設立
・ドイツ系自動車メーカー
など、留学前と比較し、キャリアアップを果たした人多数。
※ EWKLPの前身のプログラム卒業生の実績を含む
イベント日程
2009年11月25日(水) 19:00~20:30 東京(汐留)
◇ EWKLPはどのようなプログラムで、何が学べるのだろう
◇ 学校の雰囲気や現地での生活はどんな感じなのだろう
◇ どんな人が学んでいるのだろう
など、留学にあたっての様々な疑問にお答えします。
定員が限られますので、お早めにお申し込みください。
個別相談会日程
【第1回】2009年12月9日(水) 18:30~19:20 東京(汐留) 【第2回】2009年12月9日(水) 19:30~20:20 東京(汐留)
留学カウンセラーが、EWKLPプログラムの内容や応募方法についてご説明いたします。
また、留学にあたってのご質問や不安に思われている点などについても、状況も伺いながらアドバイスいたします。
この機会に是非お申し込みください。
JAIMSの概要、EWKLPプログラムの内容や現地での生活全般をご紹介致します。
2010年春期コースに参加しようかと迷われている方、是非この機会に説明会にお越し下さい。
説明会日程
2009年11月18日(水) 19:00~20:30 東京(汐留)
個別相談も随時行っております。その他の説明会日程はこちら
グローバル企業はもちろん、日本企業でも、市場環境に応じてグローバル化に対応しなければならない昨今、企業の人材育成に関する「課題」とは何なのか?
ご自身もJAIMSのプログラムで留学を経験し、現在、株式会社アドバンテスト取締役常務執行役員として、経営企画・管理を担当する栗田氏に、企業の経営戦略からみた社員の海外留学と、その有効性を、経験者、経営者の両方の立場で語っていただいた。

転職サポートツール
Tips for 転職
キャリアプランニング
英文履歴書の書き方
外資系面接の極意
キャリア形成サポート
ビジネス英語アラカルト
留学体験記
ステップアップマネージメント
ITスキルアップ
仕事の達人に訊く
On&Offバランスライフ