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タカシの外資系物語

海外での入院2001.05.11

出張時に一番困ることは、体調を崩すことです。私の場合は、多少のカゼなどは気合いでなんとかなるのですが、数年前から腰にヘルニアの持病がありまして、長時間のフライトや過度のストレスがたまると、腰が痛くて立てなくなってしまうのです。


先日、ロンドンの出張時に、とうとうそれが出てしまいました。プロジェクトの最終段階で徹夜が続き、ストレスがたまっていたことが原因だと思われます。


ベッドでイモムシ状態になって七転八倒した揚げ句、私は 1 つの結論に達しました。


「うーむ、いたしかたない。病院へ行こう」。


私は出張の際、いつも「海外旅行傷害保険」に入ります。空港で自動販売機みたいに並んでいる、あれです。もっと事前に手配しておけばいいのですが、出張前はやることが多く、ついついフライト直前の対応になってしまいます。


機械の前で手続きを済ませると、保険証書が出てきます。イギリスなど、入国管理の厳しい国では、この証書が非常に重要です。


「私は保険に入っていますから、この国で病気やケガになっても、日本から保険金が出ますよ」ということが証明できれば、入管がスムースにいくことが多いのです。


さてさて、ホテルのボーイさんに手伝ってもらってタクシーに乗り込んだ私は、海外旅行傷害保険のパンフレットに載っている「キャッシュレス・メディカル・サービス」( 保険加入者は無料で診察してくれる病院 ) に向かいました。


病院に着くと、初老のドクターが待っていました。


( ドクター ) 「How are you?」


-「How are you?」ってあんた、「I'm fine, thank you!」とは言えんじゃろう …


( 私 ) 「It is Hernia! Hernia! ( ヘルニア ! ヘルニア ! )」


( ドクター ) 「What? Hell?」


- そりゃ "地獄" ( Hell ) にいるほど痛いけど … わかってよ !


そのドクターの診察によると、「原因不明の腰痛」ということでした … 「ヘルニア」って言うとるやないかぁー !


結局、私は友人に紹介してもらった病院に代わりました。痛み止めを注射し、腰を牽引( 頭と足の両方を引っ張ること ) してもらって、翌朝にはプロジェクトに復帰することができました。


が、しかしです。費用はなんと、500 ポンド( 10 万円弱 ) ! がーーん ! 外国人旅行者が個人医にかかると、これが相場とか。


ちなみに海外旅行傷害保険は対象外ということで、ききませんでした。


みなさん、出張先での病気やケガには、十分に注意しましょう … トホホ …

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

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