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有元美津世のGet Global!

ネパールでボランティア2018.03.06

 
 昨年11月から、またアジア各国をノマドしていますので、アジアでの就労の機会などについて書きたいと思います。

親日のネパール


 近年、留学や就労で日本を訪れるネパール人が急増していますが、それはネパール現地でも感じられました。山中の村を含め各地で「日本に家族親戚が住んでいる」というネパール人に数多く出会ったのです。「姉が京大に留学している」「甥が日本人と結婚して日本に住んでいる」「姪夫婦は日本国籍を取得した」という人たちに。

 (ごった返しの)カトマンズ空港で保安検査場の長い列に並んでいたとき、後ろに並んでいた女性とおしゃべりしていたのですが、お父さんの仕事の都合で高校まで東京に住み、インドで大学を卒業した後、東京の医大で博士号取得。その後、渡米し、一から医師免許を取り直し、今はサンフランシスコで開業医をしているという国際派でした。

アジア最貧国

 
そんなネパールはアジアの最貧国であり、世界銀行や日本を含めた海外政府からの援助なしでは経済は成り立たないようです。ネパール滞在中にも、インドや中近東に出稼ぎに行ったという人たちに出会いましたが(マレーシアで違法で起業したために逮捕され、数年、刑務所に入っていたというガイドにも)、海外への出稼ぎが多く、海外労働者からの送金がGDPの3割近くを占めています。最近、フィリピン人メイドへの虐待が横行しているクウェートへの新規就労を禁止した、出稼ぎ大国のフィリピンでも、GDPの1割だというのに。

精査が必要なボランティアプログラム


  以前、カンボジアでのボランティアについて書きましたが、ネパールでもボランティアが盛んです。トレッキング中にも「ポカラで2週間ボランティアする」というオーストラリア人女性に出会いましたが、2015年の大地震の際には、日本からも多くのボランティアがかけつけたようです。

 ただし、カンボジアでのボランティアと同様、ネパールでもVoluntourism(volunteer + tourism)が隆盛です。高い料金を請求する業者もありますし、やはり孤児院でのボランティアには、人身売買などの問題があり、ネパール政府機関認定の孤児院以外ではボランティアはしないように各国政府が自国民に呼びかけています。

 日本国内外、非常に多くのボランティアプログラムがありますので、そこから、じっくり調べて、まともな団体を見つけ出す必要があります。

 ネパールといえば登山やトレッキングで有名ですが、トレッキングとボランティアを兼ねたVoluntrekking(volunteer + trekking)のプログラムも、少ないながら、あるようです。日本でも、登山しながら登山道を清掃するといったボランティア活動がありますが、ネパールでトレッキングをしながら山中の村に家を建てたり、植林をしたりといったものです。

 

  ネパールは英語が結構通じますので、英語の勉強にもなると思います。私立の学校では、授業は基本的に英語で行われるので、高校生や大学生も英語ペラペラです。*   短期留学の代わりに、ネパールでボランティアという選択肢もあり得るのでは? 

 

 

* 学歴が大きく左右するので、一方では、英語がかなりブロークンの英語ガイドや元公立学校の英語の先生も。

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この記事の筆者

有元美津世

大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。訪問した国は70ヵ国以上。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など30冊。

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