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有元美津世のGet Global!

英会話力より英語読解力(1) ─ 言語による情報格差2016.10.11

 

先日、日本の知人から東南アジアでのIT関連の投資案件に関する相談を受けました。IT分野や東南アジア経済の現況を把握していれば、(さらに投資経験が豊富であれば)絶対に手を出さないような案件です。

「わからないものには手を出さない」というのが投資の鉄則です。「そんなこと言ったら新しいことに挑戦できない」という人もいますが、これは「手を出すなら勉強してわかってから」という意味でもあります。そもそもリスクの理解もせず、わけのわからないものに余裕資金でなく生活資金を注ぎ込むのは「投資」とは言えません。

 

英語での情報収集が不可欠

 

投資するための「勉強」ですが、たとえ日本国内での投資でも、株にしろ不動産にしろ、世界経済の影響を受けるので、世界経済の動向を追うことは必須です。それには英語で情報を収集することが不可欠なのです。日本語だけで情報収集をしていては、世界で何が起こっているか把握できないからです。

ネットでも、海外に投資するのに日本語だけで情報を収集しようとしている人たちを見かけますが、無謀と言わざるを得ません。日本語の世界だけで生きているから、アジアでもアメリカでも現地の日本人や日本語ができる現地の人に騙されたりする人が後を絶たないのです。

 

英語での情報収集が必要なのは投資に限りません。留学や海外での就職を希望しているのなら、もちろんのこと、国内で就職するにしても、大学の選考を選ぶにあたっても、世界情勢は追っておくべきでしょう。

グローバル化によって世界経済は、以前より密につながっており、かつテクノロジーの発達により情報伝達スピードも速いので、日本にいても世界のどこかで起こった出来事の影響を受ける度合いが、以前よりも大きいと言えます。

とくに金融市場での出来事は世界的に激震を与えることが多いですが、それ以外にも、他国の同業界で起きていることが日本の業界でも起こる可能性は大きいですし、世界のどこかで開発されている製品が就職希望先に大きな影響を与えるかもしれません。業界や世の中の流れを追っていないと、米新聞社勤務のHさんのようになってしまう恐れもあります。(Hさんは、やっと再就職できたと思ったら、1年後に、またレイオフに遭い、失業中です。)

 

情報量の格差

 

英語で情報収集が不可欠な理由は、まず英語と日本語では流れている情報量が格段に違うという点です。日本語による情報を必要とするのは日本人だけなのですから、当然といえるでしょう。

 

たとえば、ベネズエラは去年からハイパーインフレ、食糧危機で経済崩壊状態ですが、日本ではほとんど報道されていません。最近では、ドイツ銀行の破たん懸念が世界の株式市場に影響を与えていますが、これも日本ではあまり報道されていないようです。英語の経済・ビジネスニュースでは連日のように流れており、影響の大きいイギリスでは一般紙でも報道されていましたが、アメリカでも先週からは一般ニュースでも流れるようになってきました。

このように日本語だけで情報を入手していると、まったく伝わってこない世界の動向もあるのです。

 

日頃から英語でインプット

 

英語力というと、どうしても会話力に目が行きがちですが、会話力は実際に英語話者と触れる人しか必要ない一方、情報収集は誰もが必要だと考えます。日本語だけだと「情報弱者」になると言ってもいいでしょう。

 

また、私は常々、英語を勉強している人たちに「アウトプットするにはインプットが必要」と言ってきましたが、話すにしろ、書くにしろ、英語でアウトプットするには英語でインプットする必要があります。日頃から時事を英語で読んでいれば、時事に関して英語で語りやすくなります。職種によっては、英語の面接で時事に関する質問をされることだってあるでしょう。

そのためにも、常日頃から英語でニュースなどを読むことを心がけていただきたいです。

 

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この記事の筆者

有元美津世

大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など多数。

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