「働く女性のうち、たった 5.3 %しか管理職を目指していない」 - 少し前になりますが、このような大変気になる記事を目にしました。これは『escala cafe』(http://escala.jp/)が 2010 年 1 月に発表した会員アンケートの結果です。* 『escala café』は 20 代の働く女性を対象にしたポータルサイトなので、会員は 20 代の女性が大多数を占めると仮定してよいのでしょう。それにしても 5.3 %しか管理職を目指していないとはいかなることでしょうか ? 女性にもどんどん活躍していってもらいたい私としてはとてもショックな数字です。
なりたくない理由として掲載されていたのは以下のとおり:
第 1 位/コミュニケーション能力とか無いと思うので。「自分には向かないと思うから」・・・ 19.7%
第 2 位/まだまだ私にはできる気がしない。「自信がないから」・・・ 16.7 %
第 3 位/残業は避けたいので……。「プライベートを充実させたいから」・・・ 14.3 %
第 4 位/忙しいのに昇給も期待できない ? 「メリットが感じられないから」・・・ 13.7 %
第 5 位/家事や育児との両立が難しそう。「結婚を考えているから」・・・ 12.0 %
第 6 位/女性が活躍できる環境ではないんです。「現在の職場では難しいから」・・・ 6.3 %
第 7 位/この仕事をずっと続けるかわからない。「転職を考えているから」・・・ 6.0 %
第 8 位/憧れる女性管理職の人がいない !? 「お手本になる人がいないから」・・・ 2.7 %
第 9 位/今やっている仕事が私の天職です。「今の仕事が好きだから」・・・ 2.3 %
第 10 位/実は、もっと行きたい部署が。「他の希望部署があるから」・・・ 1.0 %
向いていない、自信がないといった、自分自身の能力・適性を理由とするもので 3 分の 1 以上を占めているのには驚きました。20 代でまだ仕事を始めたばかりなので、自信がない、自分に管理職が合っているか判断できないというのはわからないではありませんが、管理職を目指しているという前向きな目標設定がされていないということはとても残念に思います。
この記事を読んだとき、以前見たアメリカ映画のワンシーンを思い出しました。タイトルを思い出せないのが残念なのですが、女の子にも男の子にもどちらにでもなれるという、体に疾患がある子の話でした。両親は女の子としてその子を育てていたのですが、ティーンエージャーになり、その子は男の子として生きていく事に決めたのです。母親の愛情は今までどおり変わらず自分の子として接していたのですが、しかしながら男親の変貌には驚かされました。
男の子になったとたん、「俺の出番」といった具合に全面的に前に出て接することにはじまり、「男なるものこうあるべき」という教訓を教え込み始めたのです。
それはこんな教訓でした:
1 ) 汚い言葉を使え
2 ) 常に相手より上にいると思え
3 ) 強気でいろ、そして最後に
4 ) 決して謝るな
そして父親は毎日ボクシングを教えたり、ケンカの仕方を教えたりして、今まで女の子として育ってきたその子を男の子らしく変えていくのです。
私は感心してしまいました。男の子だとこんなにも違うものなのかと。もちろんどこの家庭でもこのように男女の育て方に差があると言っているわけでは決してありません。またこの映画も古いものなので、時代に合っていない部分もあるかと思います。しかしながら、やはり男の子は競争心を煽り立てるように育てられているのは多少なりとはあるのではないかと思います。本来、男性は狩りをする役割を担っていたので、外に出て敵を追い、倒すことが仕事でした。競争心というのが元々備わっていてもおかしくありません。
それが社会に出て会社という形になったときに、男性は常に競争して上に立ち、女性は競争を避けてサポートに回るといった姿にすりかわっていっているのかもしれません。
育った環境や教育方針などが社会に出てからの人間形成に大きく影響するのはよくあることだと思います。よって競争を教え込まれなかった女性が社会に出てから急に競争しろと言われても難しいことでしょう。しかしながら、女性も男性と同じような才能を持ち合わせていて、十分管理職につける実力を持っていると私は信じています。これは社会に出てからでも十分に身につけられるスキルだと思います。今までのコラムでも述べてきたように、女性には女性特有の能力も備わっていますので、自信をもってチャレンジしていいと思います。また会社側ももっと女性にチャンスを与えてあげる環境を整えていただけたら、きっと女性もその気持ちに応えてくれるのではないのでしょうか。また今子育てをしているお母さん方にも、性別に関係なく社会で競争していく力を持てるように、今から育てていく気持ちを大切にしていただきたいと思います。
*『escala cafe』にて 2009 年 11 月にWebアンケートを実施。有効回答数 300 件。
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