突然ですが、皆さんは「 Sounding board 」という言葉を聞いたことはありますか ? “Would you be my sounding board?” といったフレーズの中で耳にしたことがあるかもしれません。Sound は音、board は板。Would you be my sounding board? 直訳すると「私の音の板になってくれますか ? 」となりますが、いったいどういう意味なのでしょう ? これは、「私の考えを聞いてもらえますか ? 」という意味になります。
ちょっとした考えがあるのだけれども、いまいち自分自身でまとまめられない、誰かに聞いてもらいたい、他の角度から検証してもらいたい、もやもやしているアイディアを人に話すことでクリアにしたい。そんな時、他の人に時間をもらう場合に “Would you be my sounding board?” と使います。
また別のケースでこんなフレーズを聞いたことはありませんか ? “Let me bounce my idea off of Tom.” トムに意見をあててみよう。これも意味していることは同じで、トムに考えを聞いてもらおう、ということです。このように会社では自分の考えを他の人に聞いてもらうことが多々あると思います。こんな時役にたてる同僚に、働く母がいるということを今回は書いてみます。
さて、働く母はなぜよい聞き役になってくれるのでしょう ? それはなんといってもいつも子供の聞き役になっているということがあげられるでしょう。子供はとにかく母親に話しを聞いてもらうのが大好きです。今日どんなことをしたとか、テレビで何を見たとか、学校でどんなことがあったかなど、話を始めたら止まりません。そんな子供の話を愛情たっぷり聞いてあげるのが母親です。どんなに忙しくても子供の話は聞いてあげる努力をします。
働く母は仕事をしているがため、普段子供と接する時間が短くなってえしまいがちです。ゆえに子供と一緒にいられる時間を大切にします。ちなみに英語ではこういう子供と過ごす短い時間を “Quality time” といいます。なぜ “Quality time” (=質の良い時間)というのでしょう ?
ただ単に時間を長く使ってだらだら過ごしていても、子供との対話ができていなかったり、愛情を感じさせてあげられなかったりしたら、時間がただ過ぎただけと考えるからだそうです。逆に十分に子供と対話ができ、愛情を与えてあげられ、刺激をしあえたら、短時間でも子供の成長のためになり、家族の絆を強くする結果になる、つまり質の良い時間 = Quality time となるそうです。
夕食の支度をしながら、洗濯物を片づけながら、明日の支度をしながら子供の話を一生懸命に聞いてあげる。このような努力が Quality time の一部となっているのでしょう。母親、特に働く母親は十分にかまってあげられないという気持ちなどから、短時間でもちゃんと子供と向き合おうという姿勢を持ち合わせているのではかと思います。自宅で普段行っていることなので、会社でも親身になって聞いてくれるのではないでしょうか。
次に、母親は話の本筋を聞き出そうとする達人でもあります。子供はえてして自分の有利な観点からしか話をしません。例えば誰々にぶたれたと話をもってきたとしましょう。ここでまぁなんてこと!どうして誰々さんはそんなひどいことをするのかしらという結論にもっていってしまうのは、まだまだ経験が浅いお母さんかもしれません。ちょっと経験を積むと、もっときちんと最初から話を聞かなくてはということに気がつきます。そして子供の話を聞きながら質問を少しずつしていくわけです。話をきいているうちに、実は誰々がぶったのは自分の子供がその子を仲間外れにしたからだということに行き着いたりするわけです。
このように、母親は聞いたことを鵜呑みにするようなことはせず、全体像をつかむまでいろいろな質問をするように自然に訓練されます。もちろん自分の子供が悪いなんて信じたくはないのが親ですが、心を鬼にして子供の成長(そして自分の成長 ? )のためにも事情把握に努めようとします。子どもの話を聞くのとは多少違うかもしれませんが、仕事場で誰かの話を聞く場合でも一つの角度から物事を聞くのではなく、多角的に物事を聞くようにもってくことができると私は思います。また、社会人になってまで子供のように自分の良いことばかり言う人は少ないとは思いますが、自分のアイディアがとても良いと思いこんでしまう人はいるのではないでしょうか?あまりにも自分のアイディアを信じてしまうために、突っ走ってしまう、そんな社会人はいるのではないでしょうか?こういった時に母親が引き出せる多角的な視点から再検証してもらえると、さらに磨かれた案に進化していくかもしれませんね。
人に話すことによって問題点が見えてきたり、考えが明確化されたり、新たな案が浮かんだりします。自分のアイディアを聞いてもらいたいと思った時、周りに働く母がいなかどうか探してみてください。そして話を聞いてもらってください。もしかしたらまったく今までとは違った、別の角度からの指摘をしてもらえるかもしれません。そして働く母もどんどん周りの “Sounding board” になってください。よく、女性が加わるととてもよい企画ができると聞くように、女性の意見というのは重宝されてきています。母の意見も今後同じように重宝されていくことでしょう。
仕事と家庭の両立で時間がなかなかとれないのが難しいところですが、なんとか聞き役にまわれるように、長けたタイムマジメント能力で時間を作ってやってみてください。
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