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働く女性のライフワークバランス術へ

# 26  働く母の秘めたる可能性 - タイムマネジメント編



みなさんは「働く母」にどういったイメージをお持ちでしょうか ?


いつも忙しそう ?

仕事も家庭も両立していて格好いい ?

残業したがらない ?

話題が子供のことばかり ?

いろいろなイメージがあると思うのですが、そんな働く母がもっている、秘めた可能性を 4 回シリーズでお話させていただきます。私自身、子育てをしながら働いてみて、子育てと仕事には実は似た能力が必要だなぁと感じたことが幾度もありました。今回はその中からいくつか書いていきたいと思います。シリーズ第一回目は、働く母が秘めている「タイムマネジメント能力」についてです。


以前のシリーズ「あなたは時間をどのように使っていますか ? 」でも書きましたが、もともと私はさほどタイムマネジメントが上手なほうではありませんでした。しかし、母になった途端に突然タイムマネジメントが上手くできるようになったのです。必要に迫られた故の結果ですが、自分にとってプラスになるできごとでした。では、なぜ母になるとタイムマネジメントができるようになるのでしょうか ?


一番の要因は、何と言っても、やるべき事の全てに時間が決められていることが大きく影響しています。それまではいくらでも時間に融通が利いたため、勤務時間外になっても会社に残って仕事をすればいい、と考えていたのですが、子育てが始まってからはそうは行きませんでした。保育園に X 時までに子供を迎えに行くためには、Y 時までに会社を出なくてはいけないという必要性が出てきたわけです。母になったことで、「 Y 時に帰るためには何から取り組んでいつまでに終わらなければいけないのか ? 」これが仕事のプライオリティーを決める際に大きく役立ちました。やらなくてはいけない事を明確化して、それをこなすという毎日を過ごしているうちに、自然とタイムマネジメントも上手くなっていったわけです。


また、仕事を簡素化する努力もするようになりました。教えられた通り仕事をする事も大切ですが、無駄を省くことも大切です。自分なりに考えてマネージャー等と相談しながら少しずつ簡素化していき、少しでも仕事を多く終わらせ、早く会社を出ることにつなげていったわけです。仕事に穴をあけないように、周りの人に迷惑をかけないようにしながら、子育てもする。余儀なくおかれた環境に適応した結果が、「タイムマネジメント能力」の向上につながりました。


ここで一つみなさんに問題を出します。この問題を考えると、仕事の目的、全体像や法律等をきちんと把握していないと仕事の簡素化は難しいということがわかっていただけると思います。
例えば「スタートからゴールに行く」ことが目的だとしましょう。あなたはその課題を前任者から引き継ぎました。前任者から学んだルートは緑色のルートです。さて、あなたはどうやって次の日から仕事をしますか?普通、「この仕事はこのようにやります(緑のルート)」と最初に教わるとみなそのルートの通りに仕事をこなしていきます。しかし月日がたち、問題がおきました。緑のルートで工事がはじまったのです(仕事が倍増した)。するとあなたは現状どう凌いだらよいかと考え始め、ゴールに着くため歩道橋を作るアイディアを出したり、別の道を探し始めたりします。その歩道橋作りの案は、例えばシステム化して簡素化する大プロジェクトになったり、別の道を探し出したものの、実はそこが一方通行で法律的に許可されていない方法だったりと、効率化の過程には様々な難関が待っています。


ただ、ここで大切なのは、目的を把握し、全体像を考えながら他の道を模索することです。目的は「スタートからゴールにいく」ことです。そして地図(全体像)がわかっていれば、下図のように赤のルートを通っていくことを思いつくでしょう。これが簡素化を成功させる筋道です。緑のルートにこだわらず、赤のルートを探し出す。よく欧米人が “Think out of the box” という言葉を口にするのを聞いたことがありませんか ? これは今までのやり方、考え方にとらわれずに新しく物事を考えるという意味です。まさに “Think out of the box” (赤いルートを考えだす)をして無駄を省いていくわけです。


今回の例では下記の図で全体像が見えているので、赤いルートを思いつくのは簡単と感じたかもしれませが、実際問題、現実の業務の中に入ってしまうと、目的を把握したり、全体像をつかんだり、法律等を理解することは想像以上に難しいものです。





このように、決まった時間に仕事を終えながら成果を上げるという必要に駆られてきたことにより、プレイオリティーづけ、そして簡素化が徐々に上手になっていきました。何か理由がないと帰宅時間に自由が利いてしまうので、そのために仕事もダラダラとこなしがちになってしまいます。そこに子育てという新たなチャレンジが現れ、良い方向に向かわせてくれたわけです。自分自身のタイムマネジメント能力が上がっていくことにより、チーム全体の成果も上げていくことができ、結果良き仕事人にもなれる可能性があるのではないでしょうか。


次回は、働く母が秘めている人材育成能力についてお話させていただきます。


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  • 横浜 リサ
  • 横浜で育った浜っ子。中学 3 年生から親の仕事の関係で海外進出。英語がまったく話せないところから、体当たりで学ばされ、今では日本語より英語のほうが得意になるほど成長。アメリカ、シンガポール、香港等海外に居住経験 10 年以上。外資系金融会社にて 20 年以上の勤続。母として仕事と家庭の両立をはかりながら、主にオペレーションを専門とし、現在は日系の金融にて日々精進している。外資から日系に転職した逆輸入型。