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働く女性のライフワークバランス術へ

# 20  不況時の対応策 - セールスピッチ編

みなさんは自分のセールスポイントはおわかりですか ? 自分がどんな仕事をしているかはよくわかっていても、自分のセールスポイントをきちんと理解してそれをちゃんと説明できる人は少ないのではないかと思います。英語でこのような説明のことを personal branding (個人的ブランド)とか elevator conversation (エレベーター内での会話)などと言ったりします。


Personal branding とは自分のブランドをしっかりと持ってそれを売り込めということ。そして、elevator conversation とは、もしエレベーターの中で誰かにあって、30 秒しか時間がなかった場合にでも、さっと自分のセールスポイントをまとめて会話できるように準備しておくという意味です。


このような personal branding を持っておくことで、現在の仕事を続けていく中でも社内で自分の功績をうまくアピールすることができるようになりますし、万が一、解雇されてしまった場合にも転職時の面接で有利に動くことができます。また、女性の場合、自分の強みを理解している人も少ない上に、それを説明する段階になるととても控えめになってしまう傾向にあるようです。今回はセールスピッチの重要性に関して理解を深めていきたいと思います。


女性が控えめになってしまう例を Peggy Klaus 著書の “Brag! The art of tooting your own horn without blowing it” から引用して説明してみます。この本で女性は brag (自慢する)することがとても下手だという点をわかりやすく説明してくれています。まったく同じ状況が起きたとしても、女性と男性の説明の仕方はまるっきり違い、男性の説明だと、とても男性がよくやったように聞こえ、女性の説明だとほとんど女性は何もしなかったと聞こえてしまうそうです。一つの例として、こんな事が書いてあります。


ある銀行員が 1000 万ドルのアカウントを取ってきた時のことです。


女性の説明:
「え~。特にたいしたことはありません。チームで頑張ったからできたことです。新聞を読んでいて、ある人を見つけたので、その人に手紙を書き、その後、電話で連絡をとったんです。そうしたら、アシスタントの方がアポをいれたいといってきたので、彼の会社にいって、銀行がどんなサービスがあるのかなどを話しました。とても興味があるといってくれて、次はどうするのかと聞かれました。それでポートフォリオ・マネージャーや上司を連れ来ますと言ったのです。2 週間後にもどって、私がミーティングの司会をしたのですが、ほとんどの話したのは上司でそれで昨日顧客から電話があり、1000 万ドルを預けるといわれました。」


男性の説明:
「聞いてくれよ。ある日新聞を読んでいたらある顧客のことが書いてあって、これはチャンスと興奮したよ。それでとっておきの手紙を書いたんだ。そうしたら彼のアシスタントがミーティングを設定してくれと言ってきたわけだよ。アポの日はとっても緊張したけど、でもすばらしいビジネス・トークができたよ。僕はその日とっても、のっててね。それで彼が次はどうする ? と聞いてきたから、上司とポートフォリオ・マネージャーを連れて再度ミーティングをしましょうと提案したんだ。彼等をきっと気に入ってくれると付け加えてね。2 週間後にミーティングを設定して、僕が全員を紹介して、セールスピッチできる場の雰囲気を作ってあげたのさ。それで、上司達はスピーチをして、そうしたら、昨日顧客が僕に電話をくれて、1000 万ドル預けるってさ ! もう最高だね ! 僕が最初から最後までこの顧客を取ってくるのに貢献したんだぜ。」


いかがですか ? まったく同じシチュエーションにもかかわらず、女性の説明と、男性の説明ではまったく違いますよね ? 男性の説明だといかにも男性がたくさんのことをしたように聞こえませんか ? 逆に女性の説明だと、女性は同じことをしたにもかかわらず、あまり何もしなかったように聞こえませんか ?


このように女性は自分が成し遂げた仕事をまるっきり理解しておらず、よって自分の売り込みもできなくなってしまうわけです。これではせっかくのチャンスも逃してしまうばかりです。みなさんも心に手をあてて考えてみてください。自分の仕事を淡々とこなしていればそれで評価されるべきと考えてはいませんか ? 自分の評価は言わなくてもきちんと上司がみてくれていれば良いことだと思っていませんか ?


もちろんすばらしい上司が上にいてくれて、女性の控えめな部分を理解してくれる人だったら、ちゃんと評価される場合もあるでしょう。でも、そういう人ばかりではないということと、上司以外にも自分を売り込まなくてはいけない場合などもありますよね。そのためには、日ごろから自分を分析し、セールスポイントを理解し、説明できるようにしておくことがとても大切なのはわかっていただけたでしょうか。不況時には尚更そのようなセールストークがいつ何時必要になるかわかりません。常に自分のポケットの中に準備してあるとよいでしょう。


また、今回は女性・男性で比較しましたが、日本人・外国人で比較しても同じような傾向があるのではないかと感じています。日本人は何かと控えめに物事を言いすぎです。外国人だと大げさに物事を言うのが当たり前になっているため、セールスピッチも自然と大げさになってきます。周りに外国人がいるような環境で働いている人は、なおさら自分のセールスピッチを理解し、少し大げさに言えるように準備しておくとよいでしょう。


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  • 横浜 リサ
  • 横浜で育った浜っ子。中学 3 年生から親の仕事の関係で海外進出。英語がまったく話せないところから、体当たりで学ばされ、今では日本語より英語のほうが得意になるほど成長。アメリカ、シンガポール、香港等海外に居住経験 10 年以上。外資系金融会社にて 20 年以上の勤続。母として仕事と家庭の両立をはかりながら、主にオペレーションを専門とし、現在は日系の金融にて日々精進している。外資から日系に転職した逆輸入型。