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働く女性のライフワークバランス術へ

# 17  働く女性の強い味方 - 海外のお手伝いさん



シンガポールや香港の女性がとてもよく働く事、夫婦共働きが当然というカルチャーである事を以前から耳にしていたのですが、現地に住んでみて「なるほど、これなら女性がフルで働くことが可能だ」と感銘しました。女性が働ける要因として大きなサポートとなっているのが、domestic helper (ドメスティック・ヘルパー)または「あまさん」と呼ばれるお手伝いさんの存在です。多くの女性はヘルパーを雇うことにより、自分の時間を確保し、働くことが可能になっています。


彼女たちヘルパーは家庭内の様々な事を手伝ってくれます。ある家族では、小さな子供の面倒をみてもらうため、資金的に余裕がある家庭などは、子供一人にヘルパーを一人つけ、学校の送り迎えや宿題の手伝いなどあらゆる面でサポートしてもらっています。また、ある家庭では、お年寄りの面倒を見てもらっているところもあります。


中国人は家族をとても大切にする民族で、老人ホーム等に預けるということをせず、自宅で面倒をみるのが基本になっているようです。しかし手が回らない場合など、お手伝いさんを雇い、食事の面倒やマッサージ、散歩などの面倒を任せているようです。ある家庭では動物の世話のために雇っているというところもあります。私の聞いた家は犬が 17 匹もいて、自分ではとても世話をしきれないので、ドメスティック・ヘルパー登場となっていました。


このように、様々な理由でお手伝いさんを雇い、自分は働きに出るという形態をとっている女性がとても多く見受けられます。また、それが当たり前のため、ご主人や家庭からも不平不満などは出ず、問題はないそうです。


さて、彼女たちはどのような国から来ているかというと、大勢がフィリピンからです。フィリピンでは英語を学校で公用語として使用しているので、英語が話せることが強みとなっているようです。また、割合的には少ないですが、インドネシアやインドからも来ています。彼女達は 20 代のうちから海外に出かけて海外の家庭に入り、家事一般をこなします。パートタイムや通いのケースもあるようですが、ほとんどの場合が住み込みの形態をとっているようです。シンガポールや香港の人々は部外者を家の中に入れるということが当たり前になっており、普通に受け入れられています。


マンションなど、キッチンの裏にお手伝いさん専用の部屋とトイレ・シャワー等が付いています。また、そのような設備がなくても、リビングや、子供と一緒に子供部屋で寝泊りしてもらったりなどしているようです。ただ、日本人は部外者と一緒に寝泊りすることに抵抗を感じるようで、なかなか住み込みでは雇えていないという現状があるようです。男性も、運転手や家の中のハンディーマンとして雇われているケースが多々あります。フィリピンでは自分の国で働くより海外で働いたほうが賃金が良いという利点から、かなりの人が海外に出て働く事を選択しているようです。


シンガポール・香港政府もドメスティック・ヘルパーの受け入れを歓迎しています。一定の収入があり、シンガポール・香港在住であれば誰もがスポンサーになれます。受け入れのためのビザ発行に必要な書類を提出すれば契約を結ぶことができます。そのようなインフラが大変充実しており、誰もが簡単に海外の人間を雇用できるようになっています。昔は現在のようには整っておらず、色々な問題が起きていたそうですが、今ではそういうトラブルも少なく、労働者側としても働きやすい環境になってきたようです。


さて、日本はというと、香港と比較するとまだまだ閉鎖的です。日本でスポンサーできるのは、日本人以外の、大企業に勤めているエグゼクティブ、しかも小さな子供が家庭にいるという条件付です。このような狭き門ではなかなかこういった制度も広まりません。現在日本政府は試験的に老人介護施設などで働くヘルパーをフィリピンから入国させているようですが、もっと幅広く海外の人材を受け入れられるような仕組みになれば、日本の女性がより働きやすい環境になるのではないかと私は強く感じています。もちろん、行政のみならず、日本人の思考が変わらなくてはいけない等の問題もありますが、もっと柔軟になって、女性のワーク・ライフ・バランスを向上できたら良いなぁと思います。


みなさんは海外の人材をお手伝いさんとして家庭に入れるということに抵抗はありますか ? ぜひみなさんの意見もお聞かせください。


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  • 横浜 リサ
  • 横浜で育った浜っ子。中学 3 年生から親の仕事の関係で海外進出。英語がまったく話せないところから、体当たりで学ばされ、今では日本語より英語のほうが得意になるほど成長。アメリカ、シンガポール、香港等海外に居住経験 10 年以上。外資系金融会社にて 20 年以上の勤続。母として仕事と家庭の両立をはかりながら、主にオペレーションを専門とし、現在は日系の金融にて日々精進している。外資から日系に転職した逆輸入型。