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タカシの外資系物語

# 37  ■ チャレンジ精神を持とう !


外国人の同僚と仕事をしていると、彼らの口から頻繁に飛び出す言葉があることに気づきます。そのひとつが「Challenging ( チャレンジング )」という言葉です。「Challenging」とは、「やりがいがある、意欲を駆り立てる」という意味です。


たとえば、ミーティングなどで私がネガティブな発言をすると、「That's what makes it so challenging,Takashi.( だからこそやりがいがあるのよ、タカシ )」 とよく言われます。


確かに困難な仕事に立ち向かい、それをやり遂げるのは快感です。できれば毎回そのような気分を味わいたいに決まっています。しかし一方では、顧客からお金をもらっている以上、プロジェクトを期限までに仕上げる責任があります。私としては、できないことを安請け合いしてはいけない、という意識が先立ってしまうのです。


この考えかたの違いは、日本人とアメリカ人の間で特に顕著に表れます。先日こんなことがありました。その日私は、私が勤める会社のアメリカ本社の役員を連れて、銀座を歩いていました。その途中、年末ジャンボ宝くじを買い求める行列に出会ったのです。


「タカシ、あの行列はなんだい ?」


「ああ、あれは宝くじ (Lot) だよ」


「いったい、いくら当たるんだい ?」


「今は$3 mil ( 3 億円 ) かな」


「よし並ぼうぜ !」


「えぇーっ ! どうせ当たらないよ」


「どうしてお前にわかるんだ。もっとチャレンジ精神を持てよ ! さっさと買って来い !」


確かに日本人が宝くじを買うときには、どうせ当たるわけはないと言いながら買います。しかしそう言いながらも、1 等が多く出た売り場に行列を作っているのです。要するに、実は「当たるかもしれない」と内心では思っているにもかかわらず、「当たるわけはない」と言っておくのです。


一方、アメリカ人の場合は、「これは Challenging だけど、当たるのはオレにちがいないのさ」とサラリといってのけます。両者とも、結局は自分が当たって欲しいと思っているのですから、アメリカ人のように最初から正直に言っておいたほうが、何か自然な感じがしませんか ?


話が少しそれてしまいましたが、私は外資系企業に勤めるようになって以来、できるだけチャレンジ精神を持つように心がけています。人間には不可能なことはない、何事もチャレンジ精神を持って取り組んでいれば、きっとできるんだ。こう考えるだけでも、悩みごとがちっぽけに思えてきて、生活にハリが出てきます。みなさんも今年は「チャレンジ精神」を持ってがんばってくださいね !

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タカシの外資系物語
奈良タカシ 1968年7月 奈良県生まれ。
大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。3年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。
「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。