外資系オンラインコーチング

# 20  所得の格差社会で生き残るために


こんにちは。e-Rirekisho.com のセルダル・バシャラです。いつも当コラムを読んで頂き、ありがとうございます。新秋のとても気持ちよい天気ですが、皆さんいかがお過ごしですか ?


先週、家族 ( 妻や 4 歳の息子 ) と一緒に新潟と長野に行ってゆっくりしてきました。素晴らしい自然の中で山登りしたり、美味しい米や果物を食べたり、温泉に入ったりして、リフレッシュが出来ました。


また、一昨日 ( 24 日の日曜日) からイスラム暦のラマダン月も始まりました。ラマダンは聖典クルアーン ( コーラン ) が啓示されている月であり、また断食の月でもあります。健康な人は、一ヶ月間夜明けから日没まで飲食をしてはいけません ( 夜は大丈夫です )。また、人に怒ったり、悪口を言ったりするような行動も駄目です。自己コントロール力を磨くための立派な機会です。


断食明けの夕食、いわゆるイフタールはとても楽しいです。また、ラマダン中に金銭的な余裕を持っている人たちは、より恵まれていない人たちに直接寄付をすることも一つの習慣です。そうすることによって貧しい人たちの気持ちをある程度分かり、お互いの協力でより健全な社会が作れます。


日本は、幸い貧富の差が激しくないので、「貧しい」人たちはそんなに目立っていません。しかし、残念ながら、ご存知のように、「格差社会」はこれから日本の大きな社会問題となっていくことが最近の課題です。


格差社会の原因、格差社会問題の解決策等は、学者達、政治家達のこれからの課題でしょう。私達、経済格差の中で働いている個人にとって特に考えなければいけないのは「所得の格差」と「教育の格差」です。これからどんなライフスタイルを持ちたいか、そして、子供たちにどんな教育を受けさせたいか等を考えなければいけません。


格差社会の側面である所得格差を引きおこす原因に雇用の安定性の崩壊があります。
では、格差社会の中で負け組にならないために、何をすればよいのでしょうか ?


今、会社で働いていて、毎月ある程度の安定した給料をもらっているのであれば、まさか自分が負け組になるとは思いもよらないでしょう。しかし、変化の激しい経済環境では、特に対策をとっていなければ、どんなに優秀な人でも、いつでも負け組になる危険があります。


例えば、20 代、30 代のワークライフを捧げてきた会社が急に買収され、他の仕事を探さないといけなくなったとしましょう。40 代で新しい仕事を始める、他の会社でも通用するスキルを持っていますか ? そして、前の会社と同じレベルの給料がもらえる仕事が世の中にありますか ? 住宅ローンや子供の教育費の負担をかかえている中で、負け組みに入らないための準備ができていますか ?


このようなことは他人事ではない時代になってきました。


今までも日本は、オイルショックの犠牲者、バブル崩壊の犠牲者、90 年代の不景気など、個人に影響を与える大きな変化を経験してきました。


但し、それらの変化と今回の格差拡大変化との間に大きな違いがあります。それらの変化の主な原因は外部環境における急激な変化ですが、所得格差社会を起こす大きな原因は個人レベルの意識の持ち方です。特に、その構造が始まったばかりの今では。格差社会の上にいきたいか、下に落ちてしまうかは、私達の判断、私達の意志で決まります。


最近とても優秀な方 ( 仮名: A さん ) が e-Rirekisho でのキャリアコーチングプログラムに入学されました ( 皆さんとても優秀ですが … )。新卒で会社に入って 5 年目ぐらいの方ですが、キャリア成長における自己責任に関してとても立派な考えを持っていらっしゃいます。会社での成功だけでは満足せず、常に自分を成長させるために努力し、世の中の情報を分析しながら、自分の将来を計画しています。また、その段階において必要なときのために給料の一部を「自己成長の資金」として貯めていらっしゃるという考えです。


その方は、とても有名な大学を出られて、そして一流の企業で働いているのにも関わらず、常に危機感を持っていらっしゃいます。その結果、将来について悩むだけではなく、積極的にいろいろな行動をとっています。


一方で、同じ大学を出て、同じ会社に入ったもう一人の優秀な方 ( Bさん) もいるとしましょう。


B さんは A さんと違って、自分の学歴や会社のブランド、そして自分の努力だけを頼りにし、「与えらた仕事を一生懸命やり遂げ、よい結果を出せば何とかなる」という立派な考えを持っているとしましょう。


B さんはいくら立派な考え方を持っていても、一人だけで社会における大きな変動に対抗することは難しいです。例えば、その会社が急に外資系のファンドに買収されてしまい、所属している部門全体が事業撤回されてしまったらどうしますか ?


常にキャリアを計画し、スキルを身につけ、市場価値を高めながら頑張ってきた A さんと、会社では一生懸命努力し、良い実績も出しているのに、外のことを一切知らない B さんとどちらが外で良い年収でいい仕事を見つけると思いますか ?


世の中には、豊富な資源を持ちながら貧しい生活をしている途上国もあれば、何も資源を持っていないのに、世界第 2 の経済大国となった日本という国もあります。その原因はどこにあるのでしょうか ? 一生懸命働いたからだけですか ?「他の先進国と平等になり、同じ土俵に立ちたい」「世界一品質の良い物を造り、世の中に発信したい」「科学のあらゆる分野で発展し、世界に貢献したい」という強い意志とはっきりした目的を持っている、立派なリーダー達がいたからではないでしょうか ?


私達も、自分のキャリアにおいて自分のリーダーにならないといけません。どんな状況においても、簡単に負けずに、簡単にあきらめずに、常に常に上を目指さないといけません。そのようにすれば、どんな格差社会の中でも成功し、自分だけではなく、社会全体に素晴らしい貢献が出来、家族や友人たちを始め、他の方々にも必要な勇気を与えられると信じています。


セルダル・バシャラ


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  • セルダル・バシャラ e-Rirekisho.com代表
  • トルコ・イスタンブールのボアジチ大学にてエンジニアリングを専攻し、トルコホンダ工場の立ち上げに携わる。その後、来日し国際大学にて MBA を取得。ゴールドマンサックス、i2 テクノロジーズにてマーケティング・ビジネスプランニングに従事した後、国際開発コンサルティングファームやメーカーにて数々の国際プロジェクトに参加。その後、自らの外資系企業への勤務経験、転職経験と業界知識を元に、外資系転職のコンサルタントとして独立。日本語を流暢に話し、サッカーと合気道が趣味の親日家でもある。


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