MBA 留学生気まぐれ受講レポ

# 16  ■ Applied Price Theory: 人が犯しやすい間違い色々

【編集部より】
あなたもこんな選択をした覚えはありませんか? 「人間本能的に陥りやすい誤り」の数々を一挙ご紹介します。

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F 教授による Applied Price Theory (エコノミクス)の授業より。今日は "Natural Stupidity" つまり人間が本能的に陥りやすい誤りに関して。

▼ Representativeness ( 代表性 )

【例 1 】

「必要になるかもな、捨てても良いかな」と迷いながら捨てたものに限って、翌日にも必要になる

【例 2 】

「もう妊娠しないかも、とあきらめて養子をもらった直後に妊娠する話をよく聞く。養子をもらった後って妊娠率上がるのではないか」

→ これらは、本当はもちろんそんな法則はないにもかかわらず、そういった印象を形成してしまいがちな例。つまり、迷いながら捨てたものが必要になってしまうとものすごく印象に残るが、迷いながら捨てたものが結局必要なかった場合は普通に忘れ去ってしまうので、前者のケースのみが印象に残り、そんなことばかり起こっている様に思えてしまう。俗に言うマーフィーの法則。

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▼ Base rateを忘れ、イメージ、感覚で判断すると間違える

【例】

ある人がタクシーのひき逃げの目撃証言をした。その人は、「タクシーは青色だった」という。別途テストしてみたところ、その人がタクシーを青色だと判別できる正確性は 80% であった。ちなみにこの街には緑のタクシーが 85%、青いタクシーが 15% いる。彼の証言の信用性はいくらくらいか。

→ しかし計算してみると…

実際に青を見て青と証言する確率 = 15% x 80% = 12%

実際は緑なのに青と証言する確率 = 85% x 20% = 17%

彼の「タクシーは青だった」証言の信用度 = 12%/(12%+17%) = 40% ちょっと

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▼ 適当な数字を基準にしてしまう

【例】

「アフリカの国のうち、何パーセントが国連に加入しているか」という問いがある。被験者に対し、この問いに答える前に、それとはまったく関係なく数字の並んだルーレットをまわしてもらう。そのルーレットは 10 または 65 のいずれかの数字に停まるようになっている。驚くべきことに、10 に停まった場合、多くの人が問いに対し「 25% 」と答え、65 に停まった場合、多くの人が「 45% 」と答えた。

→ まさか、と思われるかもしれないが、人間は無意識のうちに適当な情報をピックアップして使っているのである。

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▼ Weber-Fechnerの法則

【例 1 】

すぐ近くのお店で 20 ドルで売っている目覚まし時計が、車で 20 分のところにあるお店だと 10 ドルで売られています。どちらで買いますか。

→ これには多くの人が安いほうのお店まで行くと答える。しかし、

【例 2 】

すぐ近くのお店で 2510 ドルで売っているパソコンが、車で 20 分のところにあるお店だと 2500 ドルで売られています。どちらで買いますか。

→ これには多くの人が、近くの店で済ませると答える。しかしエコノミクスの大原則的には、どちらの答えも同じになるはず。

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▼ 比べるものがあると選びやすい

【例 1 】  

キャンパスまで歩いて 3 分で家賃 1000 ドルのアパートと、キャンパスまで車 30 分で家賃 400 ドルのアパートがある。どちらにしますか。

→ 仮に、この場合、メリットとコストの差が完全に同じで、どちらの魅力度も同じくらい、つまりどちらの家を選ぶか決められないとしよう。しかし、ここで

【例 2 】

三つ目のチョイスは、キャンパスまで歩いて 5 分で家賃 1200 ドルのアパート

→ 上のような比較対照があると、多くの人が "歩いて 3 分で家賃 1000 ドル" のアパートを選択する。三つ目のチョイスと比較して、この物件は明らかに条件が良いから急に選びやすくなるのだ。これもエコノミクス的には本来おかしな話なのだが、そういう傾向がある。

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▼ 言い回しによって受ける印象に左右される

【例 1 】

600 人の人が危険にさらされています。そこで

パターン A; 確実に 200 人を助けることができる

パターン B; 600 人を 1/3 の確率で助けることができるが、誰も助けられない確率が 2/3 ある

→ この場合、期待値は一緒だが、72%の人がAを選ぶ。しかし、

【例 2 】 

パターン C; 400 人が確実に死ぬ

パターン D; 誰も死なない確率が 1/3、みんな死んでしまう率が 2/3

→ これだと 78% の人が D を選ぶ。勿論、A と C、B と D は同じことを違う表現で言っているだけなのに。

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これらの誤りは、マーケティングへの応用がいろいろ考えられる。売るときの表現(とても単純な例だけど、「在庫 10 個あります」より「あと 10 個でなくなります」のほうが購買意欲を煽りそう、とか)、売りたいもののプライシング(売りたいものに対し、比較しやすくしかも条件の悪い商品を設定することで売りたい商品を買いやすくさせる)、ディスカウント/クーポンの活用の仕方、などなど。また、逆に消費者としては、だまされないよう常にエコノミクス的考え方で物事を見るようにしないと。


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YODAProfile
著者:Yoda
現地での「ひげパーティー」にひげを描いて出席。厳しい勉強の日々だからこそ、息抜きが大切 !
プロフィール 29 歳。京都大学文学部フランス文学科卒業後、某通信会社にて 5 年半、新規ビジネス企画・立ち上げ、マーケティング戦略、ブランド戦略などに従事したのち、アメリカ・ニューヨーク州イサカにあるコーネル大学のジョンソン経営大学院 (MBA) に留学中。2006 年 6 月卒業、帰国予定。京都生まれ京都育ちで、いまだに関西弁。
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