# 18 右か左か
皆さんは「右と左は、どちらが上位」と思われますか ?
日本人に聞くと「よくわからないけれど、右より左が上ではありませんか ? 」と答える方も比較的多いようです。
「その理由は ? 」と聞くと「昔から、右大臣と左大臣なら左大臣のほうが上でしょう」、「数字も文字も左から右に書く」、「結婚式でも、お雛様でも、左側に男が立つ」から、という理由が多いようです。
しかし、これは単純なようで、実はなかなか奥の深いテーマです。
目を海外に転じると、英語では「正しい」ということを「all right」と言いますが、「all left」とは言いません。インド人も左手は不浄の手として、食事など大切な場合はきれいな右手を使います。
日本語でも「右に立つ人はいない」といいます。「左遷」とは言いますが、「右遷」とは言いません。「補佐する」という言葉も「右がメインで左が補助」という意味です。
日本の皇室カレンダーを見れば、天皇陛下の右手に立つ人はいません。つまり上位の人は常にもっとも右側に立ちます。
ここまでくれば正解はもう明白でしょう ?
一番わかりやすい例として、オリンピックの表彰台を思い浮かべてください。
真中が 1 位、優勝者の右手側が 2 位、左手側が 3 位になっています。まさにこの配列が世界標準です。外交の席での国旗掲揚の並べ方もそうなります。こういう風に、世界的に見ても「真中がトップ、その右手が上で、左手が下」ということなのです。
では、なぜ日本人には「左が上」という潜在感覚があるのか ? それは、おそらく日本人は自分を客体に置いて物事を考える習慣があるからだと思います。自分自身が王様や皇帝であるとはあまり誰も考えていない、相手を上座にして、自分は常に対座して向かって見る立場にあるので、「向かって左が上位」という風に自然に思ってしまうのでしょうか。
中国で宴会を開催する場合は、中国式の流儀にしたがって、自分が主人になり、最上位に座らなければなりません。最上位の席は、たいていの場合、入口のドアから一番反対側にある奥の席になります。
その際、必ず自分の右手には客人のトップ、左手には客人の二番手が座ると覚えてください。もし迷ったときは、右手でお酌をし、料理をとってさしあげるほうが上手と覚えてください。あるいはオリンピックの表彰台を思い出していただければ結構です。
それでも自信が無いときは、遠慮なく相手方の中国人に自分で席順を決めてもらってください。あるいは、中国人たちを先にテーブルに座らせて、日本人はそのあいだに適当に割って入るという緊急避難策もあります。
中国の宴会での席順は決して間違えることのないようにご注意ください。
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