
中国では従来から 10 年ごとに全国的な統一国勢調査を実施しています。前回は 2000 年に実施された第 5 次センサスが公式の最新結果となります。その結果を見ると、漢民族が全体の 94% を占め、全国土の 3 分の 1 の地域に居住しています。その地域は明王朝の国境線からあまり変化していません。残り 3 分の 1 は新疆ウイグル自治区、残り 3 分の 1 はチベットに 6% の人口が居住しています。
漢民族を含め、中国には公称 56 民族 ( 実際にはもっと多いと言われる ) がおり、 2000 年時点の総人口は 12 億 6,583 万人となっています。他方、 1980 年代から中国政府は「一人っ子」政策を実施しており、政府の眼を逃れて農村部には 「黒孩子」 と呼ばれる隠し子が多数存在していると言われます。さらに世界的な視野から見れば、香港マカオに 722 万人、海外華僑、台湾に 2,228 万人がいると言われ、以上合計で世界中には合計 12 億 9,533 万人以上の中国人がいることになります。これを前々回の 1990 年時点の国勢調査結果と比較すると、一人っ子政策にもかかわらず、中国では 90 年代に毎年 1 千万人の人口が増加したことになります。もし経済成長が無ければ、失業は増え、国民経済は貧しくなる一方です。このような点からも、中国政府の持続的な高度経済成長目標の舞台裏を窺い知ることができるでしょう。
2005 年に入り、国家統計局は中国の総人口が初めて 13 億人を突破し、 13 億 756 万人となったことを発表しました。その内訳は都市部に 5 億 3,381 万人、農村部に 7 億 4,544 万人と、農村部から都市部へ大量の人口移動が進んでいることを示しています。また、男女比では男性 6 億 7,375 万人、女性 6 億 3,381 万人と男性が 3 千万人ほど過剰です。
過去の人口増加を見ると、 89 年に 11 億人突破→ 95 年に 12 億人突破→ 05 年に 13億人突破と人口増加ペースはわずかながら減少ペースにあり、 2025 年には 15 億人前後でピークを迎え、その後は減り始めるものと期待されています。しかし、万一増え続ければ、今世紀半ばには 20 億人を突破することになってしまいます。もし、そうなってしまった場合のエネルギー問題、食糧問題、環境問題などを考えれば、隣国の日本も他人事ではありません。
もうひとつの顕著な特徴は、 20 年以上も続いている人口抑制「一人っ子政策」から来る人口の急速な高齢化です。中国統計局によれば、 04 年末の 60 歳以上の人口は 1 億 4、300 万人で日本の総人口を上回り、同世代世界人口の 5 分の 1 を占めています。中国では 70 歳は文字通り「古希」( 古来から稀な存在 )で、平均寿命は 60 歳前後と言われます。 60 歳以上の「高齢者」数は 2014 年に 2 億人、 2026 年に 3 億人、 2037 年には4 億人 ( ! ) を超える見込と言われています。高齢化社会の到来は、確実にやってくることであり、社会的活力の減少、わがまま世代による社会道徳・バランスの崩壊、減少する若者世代が高齢者層をどう経済的に支えていくのか、ほかならぬ中国国民自身が悩んでいます。
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執筆者 筧武雄(かけひ たけお) Profile
中国ビジネス・コンサルタント 1981年 一橋大学卒業 横浜銀行入行。 1984年 北京大学に派遣留学ののち銀行北京事務所開設、初代駐在。 1988年 海外経済協力基金(現・国際協力銀行)派遣出向。 2001年 銀行を退職し、独立。著書、雑誌連載等多数。 http://members.aol.com/ChinaInformation http://blog.explore.ne.jp/kakehi/index.php 主な著書 「中国との付き合い方がマンガで 3 時間でわかる本」 「中国ビジネス<超>成功戦術 252 」 「中国投資マーケティング戦略マップ」 「中国進出失敗・トラブル事例集」 「最新版中国投資・会社設立ガイドブック」(以上、明日香出版社) 「中国ビジネスのツボ」(重化学工業通信社)等 他多数
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