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# 19  中国人留学生の就職事情 ( 5 )

前回のコラムでご紹介したとおり、日本の外国人労働者の受入を巡る問題は、厚生労働省職業安定局外国人雇用対策課が担当しており、外国人労働者の受入に関して様々な施策を展開しています。今回はこれらの施策のうち、留学生の皆さんに関連が深いと思われるものについてもう少し詳しくご紹介したいと思います。


先日、厚生労働省の関連資料を探していて、外務省・法務省・経済産業省等の関係省庁の代表で構成するプロジェクトチームが、2006 年 6 月に行った外国人労働者問題に関する報告を見つけました。これによると、外国人労働者の受入に関する基本的な考え方と今後の方向性は以下の通りです。


( 1 ) 専門的、技術的分野の外国人労働者について
現行制度において受入が認められているこの分野について以下のような問題が指摘されている。
1. 高度人材の受入が進んでいない
2. 「専門的・技術的分野」の範囲・要件が狭い
3. 留学生の国内就職が進んでいない


( 2 ) 単純労働者について
国内の労働市場に関わる問題を始めとして日本の経済社会と国民生活に多大な影響を及ぼすと予想されることから、国民のコンセンサスを踏まえつつ、十分慎重に対応することが不可欠である。
また、単に少子・高齢化に伴う労働力不足への対応として、外国人労働者の受入れを考えることは適当でなく、まず高齢者、女性等が活躍できるような雇用環境の改善、省力化、効率化、雇用管理の改善等を推進していくことが重要である。


日本での就職を希望する留学生の皆さんは、( 1 ) の「専門的、技術的分野の外国人労働者」となりますが、上記の問題の内、1. と 2. については各々の定義を明確にした上で、個別の職種毎に受入促進に必要な措置を検討すべきであり、制度の見直しが必要なものについては、その見直しを積極的に検討すべきであるという結論となっています。


また、3. の留学生の日本での就職の促進については、企業や研究機関による支援の取り組みに加え、制度的な見直しとして、卒業後の就職活動のビザ ( 在留資格 ) の延長 ( 現行の 180 日から 1 年 ) や、総合職としての受入促進のための在留資格の見直しを図るべきとの意見もありましたが、それらが外国人留学生の就職が進まない真の阻害要因になっているかを十分に確認の上、更に検討することが適当であるという結論となっています。


前回のコラムでも触れましたが、留学生を受け入れる企業側において解決すべき課題も多いと思われます。但し、留学生自身が日本での就職のための各種施策や情報を十分に活用できていないという側面もあるのではないかと思われます。


~外国人留学生の日本での就職促進にむけた取り組み~


留学生の皆さんが日本で就職するには、個人による会社訪問、人材紹介会社の利用、知人の紹介等の方法によるのが一般的かもしれませんが、無料で利用できる公共の就職支援機関もたくさんあります。国、公共機関、大学、企業等が相互の連携や情報提供により留学生の皆さんの就職を支援するものですが、各々の役割や活動内容は次の通りです。


●厚生労働省
・留学生採用や雇用に関するシンポジウムの開催

●都道府県労働局
・支援機関や支援内容の周知
・未内定留学生の把握

●留学生外国人雇用サービスセンター ( 東京、大阪 )
・全国ネットワークを活用した職業紹介
・就職面接会の開催によるマッチング機会の提供
・登録者に対するきめ細かなフォローアップ
・留学生用求人の積極的開拓
・大学等における就職ガイダンスの積極的実施
・大学等の就職支援担当者等との連絡会議の開催

●ハローワーク ( 全国 584 か所 ) 〔外国人雇用サービスコーナー全国 80 か所〕
・留学生に対する職業相談・紹介
・外国人センター、学生センターとの連絡

●学生職業センター等 ( 全国 47 か所 )
・留学生に対する積極的な就職支援の実施 ( 2006 年~)
・外国人センター・コーナーとの連携

●大学等
各種支援機関との連携や求人情報の提供。
*最近は、卒業生予定者にビジネス日本語の研修を実施している大学もあるようです。

※各支援機関の相互関係や連携の詳細については以下の資料の最終ページを参照してください。


尚、厚生労働省では外国人労働者の受入を巡る問題への対応の一環で、外国人労働者の雇用管理の改善へ向けた事業主への指導や外国人留学生や労働者への職業紹介等の各種施策を行っていますが、就職活動を行っている中国人留学生の皆さんに参考となる情報をビデオで提供しています。中国語版も準備されていますので、是非ご覧になってください。


■留学生のための就職準備ビデオ「日本で就職しようとする留学生の皆さんへ」

■日本への留学及び就職を希望している方へ(中国人留学生のための留学・就職案内)

執筆者 天田 恭司  Profile

1980年 一橋大学社会学部卒業、日本電気株式会社(NEC)入社。人事第二部海外人事課などを経て、1988年 初代の北京人事総務駐在として北京駐在員事務所に赴任。1994年に帰国、人材開発部国際人事部人事課長、NECラーニング株式会社の経営研修本部グループマネージャーなどを歴任。

中国勤務経験を活かすべく、2006年に株式会社国際交流センターに転職。営業推進部長として既存事業の新規顧客開拓を行う営業全体を統括する傍ら、中国人材活用ビジネスの立ち上げも受け持つ。本コラムでは、日本企業に直接ヒアリングを行える立場から、企業のリアルな本音やニーズを紹介していく予定。

■ コラムに関するご意見・質問・転職体験談はこちらへお送り下さい ! Mail to: marketing@daijob.com

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