
- 企業の採用関係者が興味を持つ履歴書とは -
今回は企業の採用関係者の興味を引き、就職活動に効果的な履歴書の書き方をアドバイスさせていただきます。
中国人の皆さんが日本で就職しようとする場合、まず求人を行っている会社を自分で調べるか、転職サイトなどの様々なルートで入手した求人情報に基づいて応募を決める事と思います。応募する会社が決まったら、次は履歴書を提出することになります。
履歴書は皆さんと企業との最初の接点です。履歴書の記載内容は就職の成否にかなり大きな影響を与えることになります。例えば、ある職種の募集に対して複数の応募があったとします。応募者の全員と面接を行うのが難しい場合は、書類選考で面接の対象者を絞り込むことになります。また、人材紹介会社が企業の個別の人材需要に対して候補者の履歴書を送っても、面接の実施に至らない場合もよくあります。
書類選考で不合格となってしまえば面接を受けることができませんので、まず、採用関係者に「この応募者と面接してみたい」と思ってもらえる履歴書であることが非常に重要となります。また、良い履歴書が準備できていれば、面接時の話題が好ましい方向に展開して、面接官に良い印象を与えることもできるのです。
これまで何人もの中国人の履歴書を見てきましたが、書き方をもう少し工夫していれば面接を受けられたかもしれない、また、その人が持っている能力や経験をもっとアピールできたのではないかと思う履歴書が多いように感じています。
- 中国での学歴・就業経験を書きましょう -
企業の採用関係者は、履歴書からできるだけ多くの情報を読み取ろうとします。私は NEC の人事部門在籍時に大学生の面接を何度か行いましたが、面接の前には必ず履歴書の全ての記載内容に目を通して、自分の興味を引いた部分をチェックしていました。面接が始まると、チェックした部分について確認すると共に、本人が希望する特定の分野や職種だけでなく、他の分野でも活躍できる人材であるかどうかを見極めるために様々な質問を行って、本人の潜在能力や人間性を把握しようとします。
履歴書に自分の興味を引く記載があり、面接でその記載に関連する興味深い話を聞けた応募者については比較的強い印象が残りますので、評価も高くなる傾向があったように記憶しています。
留学生の場合、日本の大学での専攻や研究内容を詳細に記載するのはもちろんですが、中国の大学や大専を卒業している方は、その専攻と学習内容についてもできるだけ詳細に記載した方が良いでしょう。また、企業は即戦力となる人材を求めていますので、中国で就業経験のある人は「職歴」欄に具体的な勤務先、担当業務内容等を記載しておきましょう。
特にエンジニアとして就職を希望する人は、第 6 回のコラムでご紹介したように、企業の需要が大きい職種に関連する学習内容や実務経験がある場合は、それを強調するのは効果的です。
- 履歴書作成時の注意事項は -
ある企業に中国人材の紹介を行った時の話です。私が候補となった中国人の履歴書を見せると、採用担当者は、「中国人が書いた履歴書は 50 %引きくらいで読まないとね。」と言いました。「書いてある内容の半分は事実と異なる記載やオーバーな記載で、そのまま信用することは出来ない」という意味です。過去に履歴書に記載された内容を信用して採用したのですが、入社後に本人が出来ると言っていた仕事をやらせてみたら殆どできなかったそうです。
面接の際に、履歴書に記載した内容と相違する内容やオーバーな記載が一つでもあることが判ると、他の記載も同様ではないかと疑われてしまい、面接の評価が低くなってしまうことになります。
履歴書には企業の採用関係者が関心を持つと思われる事項を極力強調して記載するのは当然ですが、虚偽の記載や実体以上のオーバーな記載があると逆効果となります。
入社後に、履歴書に虚偽の記載があったと判明した場合には、入社を取り消されることもありますので、この点は十分注意してください。就業規則の「解雇」の理由に、「入社時に提出した履歴書に虚偽の記載があった場合」をあげている会社も少なくありません。
また、履歴書に記載した資格や語学のスコア等については、それを証明できる書類を必要に応じて提出できるよう準備しておき、コピーを渡せるようにしておけば、万全です。
- 履歴書を作成したら日本人のチェックを -
今回のコラムでアドバイスをした内容で履歴書を書いたら、または既に作成していた履歴書を修正したら、信頼できる日本人(学校の先生や友人・知人)に見てもらうことをお勧めします。日本語の会話は殆ど問題が無い人であっても、履歴書に相応しい日本語を書くのは非常に難しいと思います。日本語として少しおかしいと思われる部分を添削してもらうことは、履歴書の作成ばかりでなく、レベルの高い日本語力を身につけるのにも非常に効果的であると思います。
但し、最近の日本人の大学生や 20 代の若者の中には正しい日本語が書けない人も増えてきています。添削してもらうのは、正しい日本語が書ける人であることが条件であるのは言うまでもありません。
-------------------------------------------------------------------------------------
【 天田さんへメッセージをお寄せください 】
いつもコラムをお読み頂きありがとうございます。 みな様の、就職活動中のエピソードや面接に関する質問、コラムへの感想など、天田さんへご意見をお寄せください ! お待ちしております !
Mail to: marketing@daijob.com
|
執筆者 天田 恭司 Profile 1980 年 一橋大学社会学部卒業、日本電気株式会社 (NEC) 入社。人事第二部海外人事課などを経て、1988 年 初代の北京人事総務駐在として北京駐在員事務所に赴任。1994 年に帰国、人材開発部国際人事部人事課長、NEC ラーニング株式会社の経営研修本部グループマネージャーなどを歴任。 中国勤務経験を活かすべく、2006年に株式会社国際交流センターに転職。営業推進部長として既存事業の新規顧客開拓を行う営業全体を統括する傍ら、中国人材活用ビジネスの立ち上げも受け持つ。本コラムでは、日本企業に直接ヒアリングを行える立場から、企業のリアルな本音やニーズを紹介していく予定。 ■ コラムに関するご意見・質問・転職体験談はこちらへお送り下さい ! Mail to: marketing@daijob.com |
| トップページへ戻る |