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上海サバイバル通信

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# 12  中国流挨拶と面子


「はじめまして~どうぞ宜しく」


初対面の挨拶というのは大体どこも同じ事を言いながらするものだと、上海に上陸したときに思ったが、日本と違うのは、握手をしながら挨拶を交わすところ。初めはシャイな日本人が、みんなそうなように、( おじさんと握手をする時は特に ) 握り具合に戸惑った。


先日友人のブログに「中国人の握手は握ってる感じがない」と書かれてあった。そういわれると、今までの挨拶では確かに「握る」というよりは「触れる」ようなものが多く、握手をし慣れてくると、ちょっぴり物足りない感がある。友人もそのように感じているらしく「気持ちが伝わらない気がする。それとも何かマナーがあるのか ? 」と。今だ謎である。


初対面といえば、ビジネスシーンでは必ず名刺交換をする。日本でも 「名刺交換」は、お互いの第一印象が決定する最も大切なシーンの一つであり、そのマナーも事細かにある。しかし中国では特別それを感じない。今まで、名刺を逆さまに渡された事もあれば、片手で渡されたことも、また、私の名刺たるや打ち合わせ中に相手の資料の下で、恨めしそうに埋もれていた。実はきっと、必ずあるはずのビジネスルール。もともと日本の礼儀作法、「礼に始まり礼に終わる」などという考えは、中国から学んだはずだし、宮本武蔵の「武士道」の一説を中国人の友人が見かけ「これは中国の諺だ」と言ったくらいだもの … でも、時代は残酷なもので、ここは合理主義、都会的発展を目指すあまり、大切なものをどんどん無くしてしまった。残念ながら現在の中国で ( 特に都心部の若い人には ) それらは皆無であるに等しい。


そんな中国でも一つタブーがあるとすれば、それは「面子」。
相手の面子を潰すようなことだけは、決してしないように気をつけ、時に自分を抑えたり、相手を誉めたりすることに関しては本当に素晴らしい。また、確かに見栄っ張りでもあるが、それもそういう必要がある時だと思われる。


例えば先日、うちに社の取り組みや日本と中国の掛け橋とは ? というようなことを聞きに新聞記者が取材に来た。早速うちの院長は、その一記者を昼食に招待し、食べきれないほどの日本料理と熱燗を注文し、もてなし、食後テーブルに料理を山のように残してレストランを出た。しまいには「お足代」で 1000 元も渡していた。「1000 元も必要ないだろ~~ 100 元でおつりくるよ !! 」って思ったけれど、これこそが面子で、「うちの会社は景気いいのよ」ってことと、ちょっぴり賄賂的な意味で「いい記事書いてね」と。これをさりげなく、当然のように渡し、「いやいや」と言いつつもしっかり受け取る双方の自然なやり取りを見るや、「中国だ~」と …。


中国人のレストランでの山積み料理の常識は、日本でも有名だが、最近では、残飯処理の問題もあり、残飯が一定量をオーバーしたレストランは市から罰金を取られる制度ができたとか。レストランによっては「持ち帰り」を薦めたり、注文の際にあらかじめ「結構な量になりますよ」と言う良心的なところもある。


しかし、お祝い事や接待料理となれば、やはりテーブルにピラミッドができなければならない 「面子」は健在。コース料理やセットメニューは、(どんなに高くても、量が少ないと)「ケチだ」って思われるので、ご法度 !! 必ず食べきれない量を注文しましょう。


私が見た過去最大のピラミッドは、私の身長を遥かに越えていた。ちなみに最上階はデザートのケーキ ( 直径 80 センチくらいのものを切り分けられたもの ) だった。積み上げるウェイターの技も神懸っている。

執筆者 神田あさか

福岡県出身。大学卒業後、バブル経済後の不景気な日本で広告代理店の営業として働いていたが、「あと少し早く生まれていれば!!」と思い余り「バブルを感じてやる?!!」の一心で上海へ。現在上海の日系IT企業にて勤務。日夜、上海の活気ある街や人間に刺激され「私も一旗上げてやろう!」と上海ドリームを描いている最中

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