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上海サバイバル通信

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# 31  福利厚生


先日、社始まって以来の社員旅行へ行きました。
上海郊外に 1 泊 2 日の本当に形だけのものでしたが、社員の団結力が高まった気がした貴重な 2 日間でした。


中国では優秀な人材を社員として企業に定着させることが難しいと言われています。それは中国人が「転職」に対してマイナスイメージを持っていないから。転職できるということは「引く手あまたな優秀な人材」である事を意味し、より良い条件を求めて転職するのは「当然」と考えるからです。


私も最近では、この考え方に「人材」として働く立場としては賛成できる、と思ってはいます。が、管理者の立場で考えるとなんとも頭が痛い。特に日系企業は、このようなことに慣れていない。


一旦就職すれば、ある程度長期間は会社に居て、会社と共に成長してくれると信じ、新入社員を指導し育てているからです。


しかし、現実はそうではない。


この社員旅行、4 月の忙しい時期であるにも関わらず決行したのも、社員の満足度のためと言っても過言ではありません。この 2 年間社員から「うちは社員旅行がない !」と事あるごとにつぶやかれていた ( 公に言う勇気はさすがにない様子 )。


上海の若い人は最近、給与額より福利厚生を気にする人が多いとかで、「友達の会社は社員旅行がある。」とか「友達の会社は○○の資格が半額で取れる」とか、様々な意見が上がって来ていた年末 ( こちらの年末なので今年は 2 月初旬 )。


そこで、総経理と校長と相談し、「今年は、社員旅行に行こう !」( そろそろ「うちの会社も行けるんだぞ !」ってところを見せておこう ! ) と言うことで、決行となりました。


お客様を訪問した際にも時々耳にします。福利厚生自慢 ( 笑 ) や、悩み。


日系企業の多くは、社内で就業時間後、( 私たちのような語学学校から日本語教師を雇い ) 日本語を習わせ、検定試験を受けさせ、更に合格者にはボーナスや昇給を与えるといったシステムが多く導入されているようです。


また他にも、残業後のタクシー代は会社持ち ! ( まだバスも地下鉄もあるのに ! ) という太っ腹な会社もあります。


校長曰く、「中国人は一人一人が政治家です。会社の経営状況を社員一人一人が各々の見解で判断し、会社を見極めるのです ! 会社として社員に“何が出来るか”を見せることは、時に大切です。」


そういえば、先日いつも忙しそうにしている校長が、久しぶりにのんびりと席に落ち着きお茶をすすっていたところ、次から次へと社員が「相談」にやってきた。4 人目の相談が終った頃だったか、校長が私に ( 私の席は校長の向かい ) 「私は今日、暇そうに見えるようですね、みんなが“今時間がありそうなのでちょっとお話が … ”と言って来ます。これはいけない !! 忙しく見せなくては !」と急にバタバタし出しました。


「どうして ??」ととぼけた顔の私に、「暇そうに見えるということは、仕事がないということで、仕事がないということは、うちの会社は売り上げがないんじゃないか ?! と思われるからですよ ! 先生も気をつけてください !!」と、ピシャリ。


「なんと短絡的な … 。」と思うことなかれ、実際勝手な見解で辞めて行った社員は少なくない。そういえば給湯室で女性社員の会話を聞いていると時々そんなことを話しているような … 。


も、もしかして、私が暇そうに見えるのか ?! それはやばい !!

執筆者 神田あさか

福岡県出身。大学卒業後、バブル経済後の不景気な日本で広告代理店の営業として働いていたが、「あと少し早く生まれていれば!!」と思い余り「バブルを感じてやる?!!」の一心で上海へ。現在上海の日系IT企業にて勤務。日夜、上海の活気ある街や人間に刺激され「私も一旗上げてやろう!」と上海ドリームを描いている最中

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